日本BL映画「タクミくんシリーズ」2〜5
主演:浜尾京介、渡辺大輔
『2 虹色の硝子』 2009年 74分
『3 美貌のディテイル』 2010年 81分
『4 Pure 〜ピュア〜』 2010年 79分
『5 あの、晴れた青空』 2011年 89分
いしゃーしゃ的オススメ度:(4作通しで)★★★★★❤️
(写真=GagaOOLalaより)
今年は最新作ばかりでなく、過去の作品も制覇したいと計画してるのであるが、本作はそんな今年の目標の一つであった。
また昨年私が企画した「BL好きへの15の質問」に参加してくださったM.さんの記事で本作シリーズが挙げられていたこともあり、大いにプッシュされた。
そしてもちろん、いつものごとく、サブスクしているサービスでの配信終了ということで、駆け込み視聴(笑)。
シリーズ5作あるうち、残念ながら最初の『そして春風にささやいて』はサブスク配信でもレンタル配信でも見つからなかった(DVDレンタルはチェックしていない)。なので2からの視聴であるが、1のあらすじは大体予習したので問題はなかった。
全寮制男子校で繰り広げられる青春恋愛物語
舞台は人里離れた場所にある祠堂学院高等学校。浜尾京介演じる葉山託生(以下タクミ)と、渡辺大輔演じる校内アイドル的存在の崎義一(通称ギイ)を中心に繰り広げられる学校内の出来事や友人関係、恋愛関係に悩む姿が描かれる。
シリーズ2ではタクミとギイは寮で同室となり、つきあうようになるが、ライバルが現れ、ヤキモキするタクミ、シリーズ3では3年生になっていきなり豹変したギイに戸惑うタクミ、シリーズ5では過去のトラウマに向き合うタクミの心情が軸となって物語が進む。
シリーズ4のみ、馬場良馬演じる生徒会長の三洲新と、内藤大希演じる2年生の真行寺兼満を中心とした二組のサイドカップルのストーリーになっている。
ひたすら恋愛物語
シリーズ1はキャストが違うし、視聴できなかったのでちょっとなんとも言えないが、シリーズ2は二人のキャラや関係性がよく分からず、正直ちょっと演技とかもイマイチな感じがしていた。しかし、漫画原作だとばかり思っていたが、ベストセラーの小説が原作と知ってとても納得。言葉、会話がとてもいいのである。
そしてシリーズ3からはもう夢中!
浜尾京介と渡辺大輔がタクミとギイというそれぞれの役柄を自分のものにしているのが感じられ、自然な演技になっていったのが伝わってきた。
カップルとしての二人がとても気に入ったので、シリーズ4はちょっと彼らがメインでなくて寂しかったが、三洲役の馬場良馬のオレ様ご主人様!バリバリの演技も良かった。
女性がカフェとお店の店員としてしか出てこないところも徹底している。国立BL大学ではないが、高校が舞台なのに、なぜか先生たちが結構霞んでいるのも笑えた。
とにかく、ひたすらに男の子たちの恋愛が中心となっているのである。
10年以上前の作品なので、映像の技術的な質は今より落ちるだろうが、映画ならではの映像と弦楽器の音色が特徴的な音楽の美しさなども楽しめる作品となっていた。
そしてうふ💕、キスシーンやベッドシーンもなかなかで、見応えあり。タクミとギイのケミの良さも見どころである。
道明寺の家だ!
観始めてすぐにあっ!となったのが舞台である高校。え、これって道明寺の家じゃなかったっけ?調べたらやはり!松潤の『花より男子』で使われていた場所と同じで、こういうところらしい。
他にもいろいろな撮影で使われているらしいが、サイトには撮影のための値段とかもきちんと提示されている。他にも多くのドラマや映画の舞台になっているらしい。
シリーズ5で「スヌーカー」って何?ってなったが、なるほど、ここならではのシーンであっただろう。
行ってみたいなぁ。
やはりBL古典となる作品だった
海外のアジアBLファンの中でも多くの人が日本のBL代表作として挙げる本作、確かにその評価に遜色のないものだった❣️
当時視聴した方とは違う感想になるだろうが、今こうして一通りのアジアBL映像作品を観てから改めて本作を観ると、この作品が学園もののラブストーリーとしては王道で基本となっているのが感じられる。現在人気のタイや台湾、韓国のBL作品には少なからずの影響を与えているのではないだろうか。
アジアBLの代表作として、興味のある方にはぜひともオススメしたいシリーズである。私は台湾のGagaOOLalaで視聴したが(要サブスク&VPN)、Amazonではレンタル配信を確認。他でもどこかで出てるかな。
私はこれから、頑張って原作小説を読んでみる予定!
こちらが唯一公式版が見つかったシリーズ5『あの、晴れた青空』の予告編。本当は挿入歌として使われているゴム、ななふれっとが歌う『the other side』という曲がとても良かったので探したのだが、公式版は見つからなかった。
そしてこちらが5月27日公開の新キャストによる『長い長い物語の始まりの朝。』の予告編。