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台湾LGBT映画「僕と幽霊が家族になった件」(關於我和鬼變成家人的那件事)

主演:グレッグ・ハン(許光漢)、リン・ボーホン(林柏宏)、ワン・ジン(王淨)
2022年 129分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=すべて本作公式Facebookページより)

ネトフリに出て、楽しみにしていた本作、やっと観た!
しかも続けて一気に2周完走!!

ノンケの刑事とゲイの幽霊のバディもの!

うだつの上がらないノンケの警察官ウー・ミンハン(呉明翰、グレッグ・ハン演)は、捜査中に祝儀袋を拾ったために、若くしてひき逃げ事故で亡くなったゲイの青年マオ・バンユー(毛邦羽、リン・ボーホン演)と死後結婚させられることに。マオ・バンユーの存在に悩まされつつも、ある事件の解決に向けて奔走するウー・ミンハン。やがてマオ・バンユーの助けを得て事件は解決に向かうと思われたが、そこには驚くべき事実があった。。。

本作日本公式サイトより

ゲイには偏見を持つミンハンであったが、マオマオの生前の状況を知るにつれ、なんとか彼の事故を解明しようとする。
果たして、犯人は誰なのか?
マオマオの事故はもしかしたら防ぐことができたのか?

様々な要素を含んだストーリー

生きている人間と幽霊のバディものというと、すぐにリウ君(刘以豪)主演の2015年の『元カレはユーレイ様!? (我的鬼基友)』が思い浮かぶが、本作は映画という短さとはいえ、交通事故の原因を究明するミステリーでもあり、冥婚、LGBT、復讐劇、そしてどんぱちにファミリードラマと、様々な要素が含まれていた。コメディタッチで描かれながらも、一瞬として目を離すことができない展開のストーリーであった。

人によって、内容的にグッとくる要素がいろいろとあると思うが、私にとってはまず「冥婚」

「生きている者と死者、あるいは死者同士が結婚すること」

ちょっと記憶が定かでないのだが、他のアジア作品でも観たような気がする。中華圏および東南アジアに古くから伝わる風習だそうで、ほとんど見られなくなったものの、まだあることはあるらしい。この儀式の様子はなかなか面白かった。

この冥婚も、本作では「同性婚」である。これは台湾ならではこそ入れられるテーマであるといえよう。
マオマオの父は儀式を見て、冥婚はもちろん、同性婚にも反対するが、おばあちゃんたちは
「この世で同性婚できるんだから、あの世だってできるわよ!」
と反論。

そして、本作半ばでマオマオとミンハンがいろいろと話をする場面が出てくるのだが、マオマオの結婚観が語られる。詳しくはもちろん本作を見てほしいのだが、ほんの少しのシーンとはいえ、このやりとりを聞くと、当事者たちにとって同性婚が認められることが決してゴールでないことがわかる。
というか、同性でも異性でも、結婚にまつわる悩みや問題は尽きない。
そんなメッセージも強く本作からは感じられた。

またまた書くけど、とにかくキャストがいい!

本作の目的はもっちろん大好きなシュー君(どうも個人的に「グレッグ・ハン」という日本で知られている名前に慣れられないので、そのまま中国名の「シュー・グアンハン」より)が一番のお目当てであった。
代表作である『時をかける愛』ではほんわかタイプの青年であったが、本作のキレッキレのマッチョ姿も、これまたいい❣️ほぼほぼ全裸姿も惜しみなく披露し、ポールダンスも見どころ(笑)。

それからそれから、リン・ボーホンもめちゃくちゃ可愛かった❣️ずっと歌手というイメージだったが(本作でも挿入歌を歌っている)、今調べたら、結構いろいろと出演している。これはもっとチェックして、他の作品も観なくては!

特別ゲスト俳優も豪華!
まず、目を疑ったのはマオマオの元カレ・ジアハオを演じるアーロン!撮影は2022年なので、現在のスキャンダルとは全然関係ないだろうけど、それにしてもとんでもないクズ男役にはびっくり。

マオマオの元カレ役

それにリウ・クァンティン(劉冠廷)!彼は顔だけは知っていて、でも代表作が多く、どれかいつか見たいと思っている俳優なのだが、こんなところでチョイ役で(笑)。

ミンハンのポールダンスに見入る警官役

コメディ要素もたくさんなので、観ていてとにかく楽しいが、同性愛の要素や暴力的なシーンもかなり含まれるため、苦手な方は要注意、だがオススメはしたい。

主題歌のジョリン・ツァイ(蔡依林)の歌う『親愛的對象 Untitled』をリンク🎵 本作のプレリュードともなりそうなストーリー仕立てのMVで、じんわりうるうるしてしまう。


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