
日本ドラマ「運命から始まる恋」(「ハートに命中!100%」リメイク)
主演:瀧本美織、岐洲匠、時任勇気、石川恋
2020年 全10話
いしゃーしゃ的オススメ度:★☆☆☆☆
(写真=FODフジテレビ公式サイトより)
えーっと。。。すみません、このドラマの企画考えた人誰ですか?
アジア各国でリメイクされている有名ドラマだって知ってますよね?
いろんな国で作られているっていうことは、いいストーリーだからですよね?
そして、『花より男子』みたいに各国作品観て比較する、私みたいなオタク(ヒマ人)が世界中にいるってわかってますよね?
で、どーしてこうなっちゃうかなぁ!!!
本作は当時大人気だった台湾ドラマのリメイク。
華流ドラマ好きな私が、もともと中国リメイク(以下“陸版”)を観たくて、オリジナルも視聴したのがきっかけで、各国リメイクを観た次第である。
まずは簡単に紹介。関連記事を既に読んでくださった方は、またぁ?しつこい〜!と思われるかもしれないが、今しばらくお付き合いを(笑)。
(1)付箋女
瀧本美織演じる佐藤彩は法律事務所で働くOL。職場の同僚だった弁護士山口(水石亜飛夢演)と彼の母校である聖王大学の同窓会に行くが、会費は全額彼女が負担。
(2)石鹸会社の若社長
岐洲匠演じる一条慶は同級生で、婚約者の杏奈に同窓会でプロポーズする計画を立てる。
(3)バレリーナ
石川恋演じる白石杏奈はニューヨークにバレエ留学している。一条慶とは大学時代から付き合っている。
(4)謎のイケメン(アートディーラーまたはアーティスト)
時任勇気演じる岡本隼人はアートギャラリーを経営している。彩とは偶然聖王大学の同窓会で出会う。オリジナルおよび各国版では、この役は彩に神父と間違えられるが、本作では設定が変えられている。
【運命の出会いの場所】
高級リゾートホテルで行われる聖王大学の同窓会。
あらすじをまた書くのが面倒なので(笑)、公式サイトより引用。
どれだけ騙されても決して他人を悪く言わない派遣OLの佐藤彩(さとうあや)はいつも付箋一枚で用事を言いつけられ、「付箋女」と会社で便利使いされていた。そんなお人好しの平凡なOLがついに運命の出会いをする。相手は・・・9代続く大会社の若き後継者・一条慶(いちじょうけい)。短命の家系ゆえ、慶は会長である祖母から早く結婚して跡継ぎを作ることを切望されていた。
そんなリッチマン御曹司と、何の取り柄もない主人公がまさかの一夜を共にする(!)
そして、なんと彩は跡継ぎを妊娠することに!?
ダメダメポイント満載
(1)キャストダメダメ
まず本作は台湾版の忠実なリメイク。なので、登場人物全員ビジュアルからキャラまで、全く同じ設定である。
まず若社長役の岐洲匠!大変申し訳ないが、もう失格の一言しかない。戦隊出身のようで、本作で初めて見た俳優だが、うーん、とにかく演技がイマイチ。社長のカリスマ感が全く出せていない。
この役はイケメンである必要はないが、もっとメリハリのある演技が見たかった。まあ、オリジナル後半の方が演技が難しいと思うので、ある意味よかったのかもしれないが。
それからバレリーナ。この女優も初めて見ると思うが、可愛いけれど、正直言ってこの役には合っていない。他国版ではプロのバレリーナという設定だが、本作では留学生という設定とは言え、他国版の女優にあった美しさ、華麗さ、気品が全く感じられなかった。彼女なら役として付箋女の親友あたりでよかった感あり。
そしてアートディーラー。この役はこんなに短いストーリーなら、なくてもよかったというくらい無駄感あり。この役のオリジナルにおける正念場は後半なので、そこでの存在感が見たかった。したがって、俳優としての良し悪し以前の問題。
といろいろ書いたが、付箋女の瀧本美織はよかった。そしてそれぞれの家族、特に若社長の祖母(田島令子演)、付箋女の母親(中島唱子演)は台湾版に忠実で、うまいキャストを出してきたと感心。
(2)運命の出会いの場所ダメダメ
あー、これは予算の関係だろうか。台湾版、タイ版、陸版は豪華客船のクルーズである。確かにクルーズ船での撮影は難しいだろう。だからか、韓国版はマカオのカジノリゾートホテルである。
さて、このハプニングが起こる運命の場所であるが、やはり「非日常感」が欲しかった。若社長にとってはプロポーズの場所、付箋女にとっては初めての彼氏との旅行、というとても特別なイベントだからである。
なので同窓会というと、ちょっとガクッとくる。もちろん、同窓会という設定はストーリーの長さを考えたら悪くはないが、セレブの子弟が通ってる大学の同窓会なんだから、国内のホテルではなく、ハワイのハレクラニを貸し切ってやるぐらいのゴージャス感が欲しかった。あるいはクルーズにこだわるなら飛鳥IIだっていいじゃないか!
若社長のポーカー対決があるので、ラスベガスのベラージオでもよくないか?
あ、これって単に自分が行きたいところ(笑)?
(3)ストーリーダメダメ
あーだこーだ言っても、最終的にはストーリーである。次の各国版の話数を見てほしい。
台湾版:24話✖️90分(テレビ)、または39話✖️45分(配信)
韓国版:20話✖️60分
タイ版:17話✖️60分
日本版:10話✖️30分
陸版 :36話✖️45分
公式サイトでも書かれているように、本作はオリジナルの前半部分だけをリメイクしたものである。私はこれを読んだから知っていたが、実はいくつか海外のドラマファンのグループやコメントだと、「本作がたった10話なのは、大失敗だったから打ち切りになった」と思っている人も多いのにはびっくりした。
本作の終わり方だと、タイトルに疑問が残る。何が運命だったのか?この二人の出会いが「運命」であることが後半で証明されるので、そう、途中で終わっちゃった感、中途半端感しか残らないのである。
そしてもう一組の「運命」は本作では全く出てこない。
ただ、これはあくまでも私のように他国版を一つでも視聴した人の意見で、本作しか視聴していない人にはポジティブなコメントや評価も見られた。
特に瀧本美織はとても高く評価されている。
とまあ、以上散々なことを書いてきたが(汗)、一応視聴可能な他国版は全て観た者の意見ということで。
しかし、これからますますグローバルに配信される作品が多くなってくるので、安易なリメイクは避けるべきだし、その中で生き残っていくためにも、日本のドラマにはもっともっと頑張ってもらいたいというエールも込めているのである!
これからインドネシア版、観ます。
ダメダメ本作、主題歌は高く評価してあげたい!ONE N' ONLYというグループが歌う(すみません、初めて見ました)『My Love』♫
こちらが韓国リメイク↓
こちらがタイリメイク↓
こちらが中国リメイク↓