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韓国BLドラマ「Gray Shelter~灰色の気流」

主演:チャン・ウヨン、イ・ジェビン
2024年 全5話(1話約20分)
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★☆☆
(写真=TVINGより)

日本の今年のBLドラマを観ようと物色していたら、ふと本作が目に止まり、観始めたら全5話と短かったので、一気に完走。

親ガチャにはずれた義兄弟の物語

大学生だったチャ・スヒョク(チャン・ウヨン演)は離れて暮らす父親からたびたびお金を無心されていた。人並みに暮らすことだけが目的のスヒョクに、一時期、高校生の弟ができる。それが母親の再婚相手の息子イ・ユンデ(イ・ジェビン演)だ。ユンデは日常的に父親から暴力を受けており、ひどく気持ちがすさんでいた。ユンデはスヒョクに対して反抗的な態度を取るが、自分も息苦しさを抱えていたスヒョクはそんな弟を気にかけ、面倒を見てやっていた。それから6年がたち、スヒョクとユンデが再び出会う。しかし、どちらもあの頃と同じように夢も希望もない生活から抜け出せずにいた。

FODプレミアムより


いつも書くけど短すぎ!

韓国にしては珍しい義兄弟もの。中華圏だとよくあるが、高校生以上の子供がいる親の再婚によって義兄弟になるケース。
一旦疎遠になるものの、6年後に偶然再会し、そこからの関係をメインに描かれていく。

といっても、タイトルも示すように、明るいキュンキュンストーリーではなく、どんよりとした雰囲気の中で進んでいく。お互いに気になる存在ではあるものの、二人ともそれぞれ孤独に打ちのめされており、素直になることができない。

こういう雰囲気のストーリーは、韓国ドラマはなかなか上手いなぁと思う。日常生活のやるせなさや無力感、そういったものが主人公の抱える心の闇と一緒にうまく醸し出されている。

この主演の二人がまた、短いBLシリーズには勿体無いくらい演技が良かった。経歴を見たら、兄役のチャン・ウヨンが33歳、弟役のイ・ジェビンが27歳という年齢だが、出演作品も少なく、俳優としてのキャリアがほとんどない模様。
しかし、そんなことを感じさせない演技で、これはもっときちんとした脚本にしてほしかった。

私は何の前知識もなく見始めてしまい、最初は二人の関係がよくわからないままだった。ネットで検索してやっと途中で義兄弟だったと把握(笑、観る前にちゃんとあらすじ読もう)。

会話なども多くないので、もう少し様々なシーンを取り入れて、全体的にわかりやすいストーリーにしてほしかった。
義兄弟といっても、スヒョクの両親は出てくるが、ユンデの父親は一切登場しない。その父親の存在がわかるのも、ユンデの親友を通してのみで、この部分も最初はよくわからなかった。

プロットとキャストはいいのに、ちょっと残念な脚本の作品だが、パパッと見るのにはいいだろう。
二人の初キスシーンは見どころで、これに星ひとつあげたい💋(それ以上のシーンはないので、期待しないこと)

チャン・ウヨンは気に入ったので、もっと他の作品で見てみたいかも(てか、なんか似た人見た記憶あるんだけど、誰だったかなぁ)。

現在各配信サイトで配信中。
こちらが予告編。

こちらがオープニング曲で、odeという韓国のロックグループの曲。この曲がとてもドラマの雰囲気に合っていた(音源のみ)。