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常識って、なんだ?
公務員1年目で配属された職場は、キャラの濃い職員さんが多かった。
・ひとりごとの多いおじさん
私に話しかけているのかな?と思い、「はい、はい」と返事していたら、思いっきり無視されてしまい、「え…」と思っていたら、ただのひとりごとだった。
・どこが地雷かわからないおじさん
どのポイントでキレるのかがまったくわからなかったので、話さなければならない時はめちゃくちゃ緊張した。
・基本無視してくるお姉さん
挨拶しても基本無視される(私だけが無視されるわけではなく、ほとんどの人が無視される)が、機嫌がいい時なのかなんなのか、ごくまれに返事をしてくれる時がある不思議な人。
・ある時間になるとどこかに行ってしまうおじさん
何をしに行っていたかは、謎。
・いつも新聞を読んでいるおじさん
この人、なんの仕事してたんだろう…?
などなど、学生時代にはまったく出会わなかった人種に就職1年目にしてたくさん遭遇した。
繰り返すが、これは配属先の職員でありお客さま(市民の方)ではない。
新卒の私が最初に思ったのは、
「常識って、なんだ?」
だった。
ひとりごとに返事してたら、「あ、ごめんごめん、ひとりごと笑」って返すとか。
一応大人なんだし同じ職場で働く仲間なんだから、すぐにキレないとかさ。
挨拶されたら、その人のことが嫌いでも表面上は「おはよう」って言うとかさ。
仕事中に行方不明にならないとか、そもそも職場は仕事する場所でしょ、とかさ。
これが常識なんじゃないの??
と、首を傾げまくってた。
ある時、同じ職場の信頼できる先輩に、
「先輩、常識ってなんなんでしょう?」
とこぼしたら、
「まあ、10人いたら100の常識があるからね」
と。
これを聞いた時、
うわっ!確かに!!
と、めちゃくちゃ腑に落ちた。
私が目を見開いていると、
「ただ、うちの職場の面々は問題外だけどね」
と先輩は笑っていた。
それ以来、先輩の「10人いたら100の常識がある」という言葉は、ことあるごとに痛感している。
山崎まさよしの「セロリ」のように育ってきた環境は違うわけだし、生まれ持った性格も違うわけだから、考え方は10人100色だ。
私と夫も結婚準備段階から新婚当初はよく意見が食い違ったし、義父母とはずっと考え方が違う。
でも、それが当たり前なんだな、と自分を納得させてくれるのが、この言葉だ。
まあだからと言って、イライラが解消されるわけではないんだけれども、この言葉を思い出すと、ちょっと俯瞰の目で見れる、というか。
どっぷり浸からず少し引いて物事を見れる、というか。
私にとって、冷静に物事を見るための大事なキーワードになっている。