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人より大きな生き物 蝶々は「頭」「匹」?(助数詞7)|こどものにほんご


蝶々
を数えるとき、どのような助数詞を使いますか?

西洋に倣い「頭」と翻訳されたことから
正しくは「頭」だということはクイズ番組などで
ご存じの方は多いかも知れません。

「明治時代に英語の文献で”head"と数えていたものを
日本語の「」に直訳したという由来があります。

【出典】ちくまプリマ-文庫 「数え方でみがく日本語」飯田朝子 著


小学校1年算数教科書(東京書籍2014)には
「しろい ちょうが 5ひき」「ちゃいろい ちょうが 3びき」と
書かれています。
「人間より小さな生き物」「人間より大きな生き物」
という分かりやすい分け方を
低学年は適用しているのかと思います。
(ウサギも「羽」ではなく「ひき」と書かれています。)

  3年生理科で、昆虫(蝶々)の観察があり「学術的」な面から
  「頭」で数えられたりしていたかな?と見てみましたが
  一つのたまごからの成長の過程を写真で追うことがメインなので
  数える場面はありませんでした。【2015年東京書籍】


1年生算数教科書と同じく
3年理科教科書も、植物の成長観察
太陽と影の動き、豆電球のつけ方、重さ比べ、磁石の性質など
実用的な日本語が観察や実験といった物事を知る本質的なことから
習得できます。

ふんだんに写真や絵や図が使用されていて
短文で状況が表されている理科の教科書、
優れた子どもの日本語教材にできそうな気がします。

P236

今まで何度か触れてきましたが、正しくは「じっとう」です。
ただ「じゅっ」と発音する人が増えていることが考慮され
小学1年国語教科書には(じゅっ)括弧付きの扱いになりました。

ここでは、横マスに拗音・促音を書く練習に「じゅっとう」としています。

P237

「人間より小さな生き物」=匹
「人間より大きな生き物)=頭

と理解している人こそ
蝶々が「頭」と初めて知った時の驚きは
大きいかも知れません。

「数え方は、雑学ではなく私達のものの捉え方の体系ですよ」

【出典】 ちくまプリマ-文庫 「数え方でみがく日本語」飯田朝子 著


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