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3次元の誕生 ~レムリアとアヌンナキ~《癒守の地球物語3 Part2》


レムリア

The Earthに暮らす12種族にとって異星人であるレムリア星人は、黄金の髪と青い瞳を持つ、白人のような容姿をしていた。

レムリア星人は、羽衣のような「ハヒナシ」と呼ばれる、現代には存在しないテクノロジーを使い、レムリア星にいながら自らを宇宙に投影し、星から星へと飛び回ることができた。投影といっても現代の3Dホログラムのような映像ではなく、物体として飛ぶことができたのだった。「ハヒナシ」は翼のようにも見えるので、いわゆる白人のような容姿のレムリア星人が、「ハヒナシ」をまとい、空から降りてくる姿を現代人が見たならば、天使の降臨であると思うのかもしれない。

レムリア星人はみな、脳波で意思を伝える超感覚的知覚 (ESP)や、触れずに物体を動かすサイコキネシスやテレキネシスといった超能力を持ち、神(この場合はレムリア星人を作った創造主)と、コミュニケーションが取れるほどの繊細な波動と高い意識を持っていた。レムリア星は高度な科学力を持ちながらも平和を保つ、素晴らしい文明の星であった。

アヌンナキ誕生

The Earthの12種族の中でも、二ビル族は左脳に優れていた。レムリア星人は二ビル族にコンタクトを取り、彼らの進化を助けるために、レムリア星人のDNAと二ビル族のDNAをかけ合わせ、ハイブリッド種であるアヌンナキを生み出した。
 
アヌンナキは、レムリア星人のESPやサイコキネシスなどの超能力を受け継いで生まれた。また、白人のような容姿も受け継いでいたので、二ビル族とは別の種の生き物のようであった。

紀元前2300年頃のアッカドの円筒印章に描かれたアヌンナキ

聡明なアヌンナキは二ビル族に、残酷ではない狩猟の仕方や、作物の栽培の仕方や、その保存法や調理法を教え、便利な道具を作り、住居を快適に整えるなどの手ほどきや手助けをしたため、二ビル族の生活はみるみる向上していった。二ビル族は親愛を込めてアヌンナキを「白いきょうだい」と呼んでいた。アヌンナキはそんな二ビル族を家族のように愛していた。レムリア星人はそんなアヌンナキと二ビル族を見て、望み通りの結果となったことを喜ばしく思っていた。
 
長い時が過ぎる中で、アヌンナキは二ビル族から自然に、裁量権のようなものを与えられるようになった。その中からは権限を利用し、つけ上がる者も出てきた。アヌンナキにはESPやサイコキネシスなどの超能力があったので、なまけていても見抜かれないように上手に言い訳をすることができた。アヌンナキの言い訳には気づくことができない二ビル族も、しばらくすると『何かがおかしい』ということを心で感じ取るようになっていった。
 
家族のように慈しみ合い暮らしていたアヌンナキと二ビル族の間から、少しずつ歪みが生まれ、アヌンナキが導く生活を便利で快適だと感じる賛成派と、便利であるけれど大切な心を失っていくと感じる反対派に分かれていった。またその賛成派と反対派の中でも様々な思いによって、彼らは分かれていき、対立や争いも起こるようになってしまった。

レムリアによる大一掃

レムリア星人は、アヌンナキの中でも権限や発言力を持つ者にESPでコンタクトを取り、アヌンナキと二ビル族がまた家族のように仲良く暮らせるようにと導いた。しかし、彼らの心は元に戻らなかった。次にレムリア星人は、アヌンナキのマインドをESPで浄化した。これは一時的に効果があったかのように見えたが、時が経てば人々の心はまたバラバラになり、状況は悪化するのであった。
 
ついにレムリア星人はウイルスを使い、アヌンナキを大一掃することにした。レムリア星人が持ち込んだウイルスは、二ビル族には何の影響も及ぼさなかったが、アヌンナキには感染した。これによりアヌンナキのほとんどが死に絶えてしまった。

しかし、僅かながらではあったが、ウイルスによるパンデミックを生き延びたアヌンナキもいた。生き残ったアヌンナキは二ビル族に助けられ、以前のように共に暮らし始めた。レムリア星人による大一掃は成功したのだった。そして時は流れた。

ウイルスの侵略 

ある時、生き残ったアヌンナキの中に眠っていた一部のウイルスが目覚めた。そしてそのウイルスは、アヌンナキの脳に“意識”として入り込んだ。

そこからアヌンナキには「知りたい」という意識が芽生えた。

「知りたい」という意識は、アヌンナキを貪欲にさせた。他者と自らを比較し、常に何かが足りないと思うようになり、満足感を得られなくなってしまったからだ。また、これまでになかった「嘘」が生まれた。嘘を武器にして不安や恐怖を煽り、社会を組織化しようとしたり、神の名を語ってマインドを操ろうとする悪知恵を持つ者も出てきた。

そして、富裕層と支配者層が頂点に立ち、ウイルスに汚染されていない者が底辺で喘ぐピラミッド型の社会が生まれた。ピラミッドの底辺にいるアヌンナキたちは、富裕層と支配者層のアヌンナキから「イギギ」と呼ばれるようになった。

アトランティス

大西洋の中央にアトランティスが描かれたアタナシウス・キルヒャーによる地図

この時代は「アトランティス」と名付けられた島を中心に、超科学文明が発展していた。アトランティスは大陸ではなく、北アメリカ大陸の中にあるマンハッタンのような島であった。支配者層や科学者たちによる超科学文明の発展の目的は、我欲を満たすことのみであり、DNA操作やクローンの作成などといった、手をつけてはならない神の領域にまで踏み込んだ。科学が発展するに従い、生態系も環境も壊滅していった。また兵器の進化も続き、核戦争を引き起こす寸前となっていた。

ムー大陸

アヌンナキが作り出した惨状を見かねて、シリウス、オリオン、ベガ、マクシニアス(アルクトゥルス+プレアデス)の4神は、次元の低いThe Earthの中心部に、次元が少しずつ異なる4つの層と、それぞれの層の環境に適した赤、黒、黄、紫の4種の人間を作り、そこへピラミッド社会の底辺にいる二ビル族とイギギを転生させることにした。

少し低い次元へイギギを転生させることで、知識が詰まって発達し過ぎた脳を赤ん坊の無垢な状態に戻し、心臓脳の機能を高め、神の心を取り戻させようという4神の考えもあった。
 
赤、黒、黄、紫の4種の人間は、それぞれの層で快適に暮らしていた。紫の層の大陸の一つはムー大陸と呼ばれ、そこではシュメール文明が生まれた。また、現在のエジプトがある場所には、ピラミッドが作られた。このピラミッドは4つの層の全てに存在することができた。

ギザのピラミッド

3次元の誕生

二ビル族とイギギが4つの層へと転生していくため、支配者層と富裕層に利益をもたらすピラミッド社会の底辺の人口は激減していった。度重なる戦争や深刻な公害などで汚染された大陸は、生き物が生きられる環境ではなくなっていた。

支配者層の中でも頂点に立つ数ファミリーのアヌンナキは、The Earthの中心部に4神が作った4つの層があることを知っていた。彼らは、The Earthの中心部に3次元を生み出し、4つの層を3次元に取り込み、また自らを頂点にした新たな文明を興そうと考えた。
 
支配者層のアヌンナキは、科学者、医学者、技術者や、優れたDNAを持つ者たちを選び、淡水湖の中のシェルターへ避難させた。

支配者層の頂点に立つ数ファミリーのアヌンナキは、月(ANUBIS)の裏側にある「人工衛星基地SET」に避難した。そして、3次元を創造するため、現代のHAARPなど足元にも及ばない高度テクノロジーの強大な波動で、大洪水を引き起こし、時空を歪めた。

その大洪水により、大陸に残されていたアヌンナキ、イギギ、二ビル族は、アトランティスと共に大海の底に沈んでしまった。赤、黒、黄、紫の4つの層は、時空の歪みにより崩壊した。

ノアの方舟

シリウス、オリオン、ベガ、マクシニアス(アルクトゥルス+プレアデス)の4神は、紫の層にあるムーとその超テクノロジーを護るため、大洪水が収まる前に、The Earthの中心部から遠く離れた次元へムーを移した。
 
また、物質を分解し世界を滅亡させるほどのエネルギーを持つピラミッドのキャップストーンを外し、その機能を停止させた。ムーの神官たちは、ピラミッドの極秘情報を数種類の香油に刻み込み、混ぜ合わされることがないようにバラバラに分けて世界各地に隠した。ホログラフィーのような「トートの書」は、乾いた土地にある秘密の図書館へ隠された。
 
4神が、ムー大陸をThe Earthの中心部から遠ざけたのと同時に、現在、アジア大陸、ヨーロッパ大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸、南アメリカ大陸、北アメリカ大陸と呼ばれている6大陸は、3次元に閉じ込められてしまった。

「人工衛星基地SET」に避難した数ファミリーのアヌンナキたちは、この生まれたばかりの3次元が暮らしやすい環境に整うまで、月(ANUBIS)の裏側から地上を眺めている。(SETは常にANUBISに覆い隠されており、地上から見ることはできない)

レムリア星人は、3次元の汚れた水とウイルスがThe Earthへ流れ込まないように、厚い氷の壁で3次元を囲んだ。

現在、3次元に暮らす人間たちは、その厚い氷の壁を「南極大陸」と呼んでいる。

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『癒守の地球物語』はフィクションです。

◇ 筆者:八多恵子 ◇

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