シェア
イサオヒロミ
2024年5月10日 00:28
その日、小堺一機さんはお休みだった。演出家助手の男性が代役を演られた。エピローグでその方が声を詰まらせた。台詞が自分の心境と重なったのだろう。誰もが一生懸命がんばって、何かまともなものになろうとしている。その方は僕であり、皆でもあった。泣いてもいるけど。物語を進められるのはこの方しかいなかった。終わらせられるのも。僕達は静かに見守った。手に持った台本を読んでいるだけなのに