Yentaで労力をかけずに人脈を築いて仕事を受注する方法
ビジネスマッチングアプリYenta(イエンタ)で労力をかけずに人脈を築いて仕事を受注する方法を示します。
この記事で書くこと
Yentaのプロフィールで書く内容
Yentaで「興味あり」を送る基準
Yentaでマッチした人に送るメッセージの内容
Yentaで知り合った人と通話や対面で話す内容
Yentaで繋がった人と話した後にすること
この記事で書かないこと
Yentaとは
Yentaの使い方
筆者について
筆者はフリーランスのソフトウェアエンジニアです。
Yentaを数年使用(未使用期間も数年あり)しており、Yenta経由で知り合った方から仕事を受注したり親しくなることを経験しました。
Yentaは無課金ユーザーです。
Yentaを使う目的
人によって様々ですが、目的に応じて運用方法は変わります。この記事では以下の目的である前提で示します。
顧客と繋がりたい
協業相手を探している
この記事の対象読者もこのような方を想定しています。
Yentaのプロフィールで書く内容
書くべきは内容・順番は以下のとおりです。
現在の立場
Yentaの使用目的
Yentaでマッチした後の流れ
簡単な経歴
簡単なスキルセット(できること)
ビジネスコミュニケーションでは、結論から話すことが好まれます。
「私はこんな人です」「こんな価値を提供できます」「マッチしたらこうしましょう」という相手が知りたいことを最初に示し、経歴やスキルセットといった補足の判断材料は最後に示します。
Yentaの仕様上、マッチング画面のUIではプロフィールのテキストの上部しか見えないというのも、上部に重要な情報を載せる理由です。
例文はこんな感じです。
フリーランス歴5年目のWebフロントエンドエンジニア(React,Vue)です。
業務委託でご発注いただける取引先を探しています。実装、設計、教育など対応可能です。
マッチング後は30分ほどビデオ通話でお話ししたいです。(メッセージで候補日時を送っていただけるとスムーズです)
【経歴】
エンジニア歴2015年〜。フリーランス歴2019年〜。
上場企業にてエンジニアとしてJavaで業務システム開発を経験後、スタートアップに参画。Reactでフロントエンドアプリケーションの実装をしました。
独立後はReact,Vueの案件を中心に複数社へ技術支援し、Webフロントエンドのリードエンジニアや顧問としてもご用命いただいています。
【スキルセット】
- Java
- AWS
- HTML
- CSS
- JavaScript
- TypeScript
- React
- Next
- Vue
- Nuxt
- Firebase
「なんでもできる人」よりも「ooの人」という一つ秀でた武器があった方が覚えてもらいやすく、声をかけてもらいやすいです。
上記の例文では「Webフロントエンドエンジニア」というタイトルで訴求しています。
Yentaで「興味あり」を送る基準
目的に応じてマッチしたい相手は変わってきます。今回は以下の目的です。
顧客と繋がりたい
協業相手を探している
この目的の場合、決裁権のない社員や発注側にならない事業主と繋がっても目的は叶いません。
法人の代表、役員、マネージャークラスなどの決裁権のある方に「興味あり」を送ります。
Yentaはマッチしてメッセージを送っても返事が来ないことの方が多いので、興味あり/なし を判断するために時間や手間をかけるのはやめましょう。筆者は1秒/件ほどで判断しています。
Yentaでマッチした人に送るメッセージの内容
メッセージは送る相手に応じてパーソナライズした方が返信率は上がるのですが、先述の通りメッセージを送っても返事が来ないことの方が多いので、この時点では工率重視でテンプレを送ります。
「30分ほどビデオ通話する」という次のフェーズに進めたいので、そのために最短のメッセージにします。例文はこんな感じです。
はじめまして。マッチングありがとうございます。
フリーランス歴5年目のWebフロントエンドエンジニア(React,Vue)です。
業務委託でご発注いただける取引先を探しています。実装、設計、教育など対応可能です。
よろしければ一度、30分ほど通話でお話しさせていただきたいです。
以下のリンクから予約お願いします。
https://calendar.app.google/xxxxxxxxxx (Google予約スケジュールのURL)
通話は予約時にURLが発行されるGoogle Meetにてお願いします。
もしお忙しければ期間が空いてからのご連絡でも結構です。
よろしくお願いします。
自己紹介、マッチした相手に何を望むか、提供できる価値などを簡潔に書きます。
繋がりたい相手からの返信率を上げるために魅力付けをするのと同時に、繋がりたい相手ではない方に「あなたはターゲットユーザーではないですよ」と理解してもらい無視してもらえるように意識した内容にします。
「人脈作りのため、とりあえず会いましょう」と会うとマルチ商法の勧誘に遭うリスクが高まります。
筆者は遭遇したことはないですが、Yentaにもマルチ商法の勧誘目的のユーザーはいるらしいのでご注意ください。
Yentaはそこまで熱心ではないユーザーも多いので、マッチしてメッセージを送っても無視されることがよくあります。筆者も忙しいときは無視したことがあります。
対策として「もしお忙しければ期間が空いてからのご連絡でも結構です。」と一言添えておくと、数ヶ月後でも相手から声をかけやすいのでおすすめです。
日程調整のために何往復もメッセージを送受信するのはお互いに手間ですし、確度の不明な仮抑えの予定を何個も抑えておくのはストレスとなります。
そこで日程調整はGoogleカレンダーの予約スケジュールを使います。
これを使うと、Googleカレンダーの指定した時間(例えば月曜日から金曜日の11:00〜19:00)でカレンダーに予定が入っていない時間を空き時間とみなし、空き時間に他者が予約できるようになります。
予約の時間単位は管理者が設定します。(例えば30分の枠など)
カレンダーに予定を入れると自動的に予約スケジュールの枠は埋まりますし、複数のカレンダーを連携できるので複数組織のGoogleアカウントを所有している方でも予定被りを防止できます。
Google カレンダーの予約スケジュールの概要 - Google カレンダー ヘルプ
予約スケジュールは以下の設定がおすすめです。
毎週繰り返す(曜日、時間は自分の負担のない時間帯にする)
予約の長さ: 25分
準備時間: 5分
次の予定との間に5分のバッファを設けれるようにしておく
1 日あたりの予約件数の上限: 1〜2件(自分の負担のない件数にする)
カレンダーで空き情報を確認する(自分の予定の入るカレンダーすべて連携する)
予約の受付開始日: 10日前(自分の負担のない範囲にする)
未来に予定が詰まりすぎるとしんどいので短めにする
予約の受付終了時間: 15時間前(自分の負担のない範囲にする)
急に予定が入るとしんどいので長めにする
場所と会議: Google Meetビデオ会議
リマインダー メール: ✅ 1時間前
説明: この予定のGoogle Meetで行います。
Yentaのテンプレート機能を使えば、2タップで送信できるのでテンプレート機能を使いましょう。
相手が予約スケジュールから予約してメッセージの返事をくれた場合はお礼メッセージを送ります。
この時点では通話することが確定しているので、相手に合わせて簡単にパーソナライズした文章にした方がいいです。
例文はこんな感じです。
山田さん
ご予約ありがとうございます。
5月7日(火)14:00で通話お願いします。
山田さんのSaaS開発でのPdM経験やスクラムの知見など、興味があります。
お話しできるのを楽しみにしています。当日はよろしくお願いします。
テンプレメッセージの送信だけで済ませようとすると印象が悪く、予約キャンセルになったり、関係が発展しないということになりかねないです。
そのため名前を呼んで相手のプロフィールを読んだことがわかる内容にします。
Yentaで知り合った人と通話や対面で話す内容
相手が話を主導したそうだったら相手に合わせますが、そうでなければ以下の流れで話します。話が盛り上がって脱線しちゃうのは全然いいです。
お互いの自己紹介
お互いの課題や欲求を話す
連絡先交換
自己紹介は自分から話した方がいいです。その方が失礼にならない上にどういった内容・分量を話せばいいのか相手に伝えることができるからです。
当たり障りのないことを話すのではなく、できるだけ相手が話を拡げやすいように話します。
客観的事実だけでなく、「この時期は退職者が相次いで何日も寝ずに働いてました😅」「この時の経験から自分がWebフロントエンドの設計を極めようと思いました!」など自分の感情や意見を見せたり、自己開示した方が親しみを持ってもらえます。
課題や欲求を打ち明けるのは、お互いがこの場を設けた目的のためです。
「こんな人を採用したい」「業務委託のエンジニアを探してる」「このSaaSを導入してくれる法人と繋がりたい」「メンバーのピープルマネジメントに課題を感じている」「資金調達を考えているが知識が乏しい」など様々ですが、自身が協力したり、知見を共有したり、人を紹介するなどで価値提供できないか考えます。
連絡先交換はFacebookがおすすめです。
クリエイターはXユーザーが多いですが、経営者はFacebookで繋がることが多いです。
Xだと表示名や画像を見ても人を特定しづらいですが、Facebookは表示名を変えれなかったり過去の画像を見れたり職歴や学歴が見れるので、アカウントと人を一致させやすく、後から連絡を取りやすいという利点があります。
通話終了予定時刻を過ぎても通話が長引いてしまうことがあります。
対策として、スマートフォンなどのタイマーを鳴らすのが有効です。
大音量で鳴らして、通話している相手にもそれを聞かせることで、
「あ、すみません!時間過ぎちゃってましたね。最後に連絡先の交換だけいいですか?」と言い出しやすいです。
基本は通話を始める前にタイマーをセットしますが、事前にセットしてなくても「もうそろそろ通話を終わりたいな」というときに手動で鳴らすのでも構いません。
Yentaで繋がった人と話した後にすること
通話をして、Facebookなどの連絡先を交換したら、すぐにお礼のメッセージを送ります。
このお礼メッセージを送らないとFacebookの友だち一覧を見返しても
「この人、どこかの勉強会かなにかで知り合ったんだと思うけど、何で知り合った人なのか思い出せない」
となってしまいます。そうなっては人脈が増えたとは言えず、意味がないので必ずメッセージは送りましょう。
すぐに協業といかなくても数ヶ月後・数年後に声がかかることもあります。
例文はこんな感じです。
山田さん
今日はお忙しいところありがとうございました。
Yenta経由で通話させていただいたフリーランスエンジニアの田中です。
山田さんの会社でUIデザイナーを探しているという件、私の知り合いなどでちょうどいい人がいたらお繋ぎしますね。
私はWebフロントエンドエンジニア(React,Vue)の業務委託案件を探しているので、山田さんの会社やお知り合いでニーズがあればお声掛けいただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いします。
久しぶりに見返しても、何経由で知り合った人で、何ができる人なのかをわかるように示します。
また、通話で話したお互いの課題・欲求に関して言及することでお互いに声をかけやすいようにしておきます。
他に気をつけていること
オフラインで会う
今回はビデオ通話の場合の例を示しましたが、オフラインで会った方が関係を築きやすいので、可能であればオフラインで会いましょう。
その場合も相手に合わせて電車移動するのとかはコストがかかってしまうのでテンプレートのメッセージに「ビデオ通話 or 渋谷でランチ」など場所を指定すればオフラインは自分の職場や家の近くに限定できます。
(会うと決まってから自分に都合のいい場所を指定するのは失礼なので、会うと決まる前にオンライン or 渋谷などと選択肢を示すのが大事)
自分と近いフェーズの人と会う
Yentaに限らず、人脈を形成するときは自分と近いフェーズの人と繋がるのが大事です。
自分より凄すぎる人と会っても自分が価値提供できないですし、自分よりフェーズの低い人と会っても得るものがありません。
筆者の場合、個人事業主や小さな法人の代表や役員、大企業の中のプロジェクトマネージャー(プロジェクト内の決裁権がある)といった方とは繋がってお互いに価値提供できることが多いです。
しかし、社員数百人の上場企業の代表と会っても価値提供できないですし、決裁権のない社員と会っても得るものがありません。
ギブアンドテイクを大事にする
一見、自分に得がなくても人や仕事を紹介してあげたり、知見を共有してあげた方が結果的に自分が得することが多いです。
「自分とは折り合いつかないけど、この人とだったら折り合いつくかも」と思ったら繋げてあげましょう。自分のことを覚えてもらえますし、信頼を稼げます。
まとめ
SNS交換や名刺交換をしたとしても、お互いに価値提供できなければそれは「人脈」ではありません。
効率化するところと信頼を築くために手間をかけるところのメリハリをつけるのが大事だと思います。
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