ネイチャーエデュケーション(長谷部雅一 著,みくに出版,2015)を読みました。
ネイチャーエデュケーションを読みました(長谷部雅一 著,みくに出版,2015)
いやー、何度見ても表紙がかわいいですね。
この本は子どもといっしょに自然を楽しむためのテキスト。
「子どもたちに自然のおもしろさ・ゆたかさを伝えたいけど、その方法がわからない」という方はぜひ手に取ってみるべき本です。
・そもそも子どもにとっての遊びとはなにか?
・公園や林にあるどういう要素が遊びになるのか?
・大人が持つべき心構えとアイテムとは?
など「野遊び」の基本的な要素が、著者の長谷部さんの豊かな経験と洞察力に基づいて書かれています。この本をじっくり読んで実践すれば、きっとあなたに関わる子どもたちが表紙のような風景を心の中にいつまでもとどめてくれると思います。
学校の先生や保育士さんにオススメしたい本です。
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著者紹介を読む限り長谷部さんは、自然のものや幼児教育について、専門機関で学ばれた経歴があるわけではないようです。しかし、本文や行間から読み取れる知識や考え方は、長谷部さんが仮説検証を繰り返し、わかっていることと分からないことをきちんと区別しておられることを表しているように思います。このことは、長谷部さん自身が自然観察の大切な姿勢のひとつ、仮説の構築とその検証(を楽しむ)ことを、ずっと実践し続けてこられたのであろう事を想像させます。
これはとても大切なことです。
なぜなら「自然」と「子どもたち」は、常に状態が変化し続けるものであり、場所/人 によって個性に差があるものです。仮説検証を繰り返す姿勢をもつということは、自然と子どもに共通するこの大前提をうやむやにせず、忘れずに、許容しているということです。これは、この手の本の著者としてとても信頼できる要素だと僕は思います。
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この本は単なる読み物ではなく、テキストであることを謳っています。
筆者のアイデアや考え方に対してほぼ全てに実例がセットで紹介されている点は、実際の野遊びのシーンを想像させてくれ、「自分が子どもと遊ぶときもこういうことがありそう」といった具合に自分ごと化されます。なかには「そんなことある…のかなぁ」という事例もあるけれど、それは些末なことだと思います。
この本を読んで、ケガの予防などのリスク管理、野遊びと生態系保全との関係性についてほかの本で保管すれば、野遊びを主宰する立場になるための座学としてはかなり充実した学びになると思いました。ネイチャーエデュケーション、おすすめです。
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