地平線がみたい

ヘッダーは、地平線を見たことのない人間による海の写真。鎌倉。

行きたいところがたくさんある。見たいものもたくさんある。たくさん。せっかく海外にいるんだから行けばいいのに、時間がなくて行けてない。

地平線が見たい。

ちっちゃい時から地平線が見たいと思っている。アメリカの小麦畑というよりは、モンゴルの草原みたいな地平線をみたい。水平線は沢山見たことがあるけれども、地平線を見たことはない。なんせ日本じゃ見れないからね。

東京で、住宅地で育ってきたからか、空は狭かった。前を見れば家。後ろを見れば駐車場。右を見れば家。左を見れば電柱。上を見れば電線。そんな場所で育ってきた。

視線の先にいつも何かがあったから、将来のために現在を消費し続ける毎日だから、一度なんのしがらみもない場所に放り出されてみたい。動きようにも動けないところ。動いても何にも変わらなくて、まあいいやってなるところ。それが今のところ地平線なんだと思う。

無理なのはわかっているけれども、ヘリコプターからロープで落とされて、３時間くらい360度、パノラマの場所で、視界を遮るものが何もない場所でぼおっとしていたい。そのあとに、丘陵地にすらりと立つ白樺のように立って、振り向かずに戻って、また疲れたら地平線を見に行きたい。

地平線を見たい！

#一度は行きたいあの場所