クラファン初日達成‼︎ 『クィアーズTTRPG』製品化決定‼︎‼︎☆
漫画描いたら書籍化とアニメ化とゲーム化とゲーム実況が全部同時に来て困惑
「クィアーズTTRPG」プロジェクトの続報ですよ!その後も着実に進行していた本企画、ついに準備が整い先日Kickstarterでのクラファンがスタートしました。で結果からさっさと言いますと、初日で120%達成、製品化決定しました!やべえマジか!以降現在進行系でファンディング上昇中。
そもそもの事の顛末はこちら↓
目標金額達成という事で、製品化は決定しましたが、Kickstarterキャンペーンは来月中旬まで続きます。むしろこっからがクラファンの楽しいところ。ファンド額が上がる程にエクストラオプションが解禁されていきます。よその企画を見てると、500%達成とか1000%達成なんてプロジェクトも見かけるので、需要の高い製品なら青天井で資金調達できるっぽいです。Kickstarterから購入すれば、店で製品版を買うよりかなりお得なお値段(いわゆる卸価格)なので、興味がある方はこのチャンスを逃すべからず!今すぐKickstarterへゴー!↓
つーかTTRPGって何
普通ロープレと言えばFFやドラクエな訳ですが、ゲームの進化に伴って、良くも悪くも何もかもがお膳立てされてしまい、想像力の介入する余地の少ない遊びになっていきました。今やこれらは「与えられるお題をひたすら消化してご褒美をもらう」ばかりの、むしろ脳死ゲーとも言えます。とか言うとちょっと悪意あり過ぎですが、主体性の低い映画的ゲームという賞賛+皮肉は大昔から既に言われています。
一方TTRPG。テーブルトップ・ロールプレイングゲーム、無理矢理訳せば「卓上・なりきりごっこ遊び」て感じでしょうか。最近の子供はもう「ごっこ遊び」とかしないんですかね。「おままごと」とかね。例えば友達と公園で「おれ赤レンジャーやる」「じゃあボクは青レンジャー」とか決めて、即興シナリオで、襲い来る敵の攻撃を退けながら得意技を駆使してヴィランをやっつける!それは高純度イマジネーションとクリエイティビティを用いた、実は前頭前野超活性の高度な遊びです。ロープレの起源、コンピューターゲーム以前から存在する古代遺物、キモオタのアナログ趣味と、正直バカにしてました本当にごめんなさい。
TTRPGは、大の大人(と子供)が本気で「ごっこ遊び」を楽しむゲームです。さすがに全編即興だと収集つかないので、一応ベーシックな世界設定とざっくりとしたシナリオ、そして独自の特技をもったキャラクター(ロール)が用意されている訳です。進行役のGM(ゲームマスター)と、各ロールを演じるプレーヤー達が、シナリオに沿って即興なりきり会話しながら、ランダムに起きるハプニングに対応します。「どれだけなり切れるか」がどれだけ楽しめるかに直結します。「恥ずかしい」とか言ってられません。一般的なボードゲーム同様、1シナリオのセッションを終えるのに数時間を要します。
プレーヤーの想像力・創造力・共感力・その共鳴によって成立するゲーム。再現性がないので、全く同じプレー体験は二度とできません。それは舞台演劇のようでもあり、コントのようでもあり、シミュレーションやケーススタディのような、グループセラピーのような、イメクラのような、なんとも不思議な体験ですが、参加者にとってはそれは実体験として作用するので、そこにゲームとしての楽しさや感動が生まれる訳です。
実際のゲームプレイはこんな感じ↓
しかしまあ主題歌サントラやイントロアニメまで作ってくれちゃって、パブリッシャーさんノリノリっすね…。いや頼もしい限りですが。オーディエンスの反応も上々。まあゲーム自体に関しては僕の功績は無いんですが、原作コミックも大リスペクトしてくれてて胸熱。原作は一応日本語なんですが、日本の出版社より深く理解してくれてて驚きます。漫画自体がそもそもヒーローでセラピューティックな内容なので、実はTTRPGと相性良かったんですね。プレー動画見てると「これむしろ教育現場とかにがっつりハマりそう」とか思いました。どっかの教育系クライアントさん大量購入して広めてくださいお願いします。
て事で報告&宣伝終わり
いやーしかし毎度の事ながら、何かやってみれば何か起こるもんですね。2〜3年前になんとなく漫画描き始めて、ちまちまノロノロ描き進め、出版社にピッチしてみたり賞取ってみたり。その都度軌道修正しつつ、溜まった分をKindle化したりユーチューバーにインタビュー受けたり。そんなこんなやってたらまさかのIPライセンス契約、そしてクラファン、ゲーム製品化。当初は予想もしてなかった事ばっかり、変な事色々起こってサイコーに面白い。出版社から書籍販売って事で、晴れて「プロの漫画家」という肩書きも手に入れました。さてこの次は何が待ってるのか。どんな予想外の変な事が起こるのか。まあ自分がやる事は相変わらず地味に「作品描いてアップし続ける」だけなんですけど。
人生ってのはつくづく予測不能すねえ。
xxx
追記!最終結果報告〜☆
さて1ヶ月のキックスターター・キャンペーンが無事終了しました。最終的には目標金額の500%、$104,292調達しました!日本円で一千万超え!マジかすげーな。要はプリオーダー・予約販売なので、これがパブリッシャーの売り上げという事になります。もちろんこれがそのまま僕のところに入るという訳ではなく、この中からIPライセンスフィー数%が僕のところに入ります。でパブリッシャーの人件費や商品制作配送プロモなどのコストを引いたものが純利益という事になる訳ですね。
1000組を超える入札者という事で、それ以上のパッケージ数が既に捌けた事になります。下手な深夜アニメのDVDとかよりは売れてますね。コミック単体としても、初版1500刷りとかってどうなんですかね。コミケでやってる方達はもっと売ってそうに見えますが。大手では初刷1万、最低ラインでも2千とか聞きますし、インディーズとしてはこれで上々なのかもしれませんが、やっぱこれだけで食ってけるってスケールではないですね。まあ勿論ここから実際に商品が市場に出回って、成り行き次第では増刷かかるって可能性もある訳ですが、基本的にはインディーズパブリッシャーはこういう商品を年に数本打ち出して、なんとか経営してるって感じぽいですね。
僕がずっと働いてるゲーム業界や、大手出版社とは比較にならない小規模感ですが、製作者の愛とパッションが詰まったコアな商品って事で、産地直送オーガニック的な魅力がある市場です。まあ当のゲーム業界にしたって、もはやミリオンセラーなんて時代はとっくに終わってますし、最近の僕の仕事もSteamのインディーゲームとかの仕事が増えてきてます。スマホゲーみたく、制作コストを抑えながらチマチマチャリンチャリンを超広範囲から集める流れは変わらなそうです。できれば量産型ガチャゲーとかより、オーガニックな商品に日が当たって欲しいと願うばかり。結局このご時世どんな商売も、うっかりどっかのインフルエンサーに引っかかってバズるしかない。
まあそんな訳で初のキックスターター、クラファン体験記でした。現在は商品の実制作に入っていて、早ければ来年春には商品発送が始まりそうです。そしたらまた何か起こるかもしれません。その頃にまた何か報告できればと思います。乞うご期待!
xxx