人一倍敏感な子どもの子育て ＃７ 極度の緊張やストレスから起こる、心因性頻尿について
今回は、心因性の頻尿についてのエピソードを書いていきたいと思います。
結論から言うと、一過性なのでちゃんと元通りの生活に戻れます。
ただし、それには忍耐力が必要です。
我が家では以下のような段階を経て克服しました。
お悩みのママさんの参考になれば幸いです。
原因は過度のストレス？
子どもをお持ちの方はよくわかると思いますが、トイレに行けるタイミングでは「いかない」「大丈夫」というものの、少し経ってから「やっぱりおしっこしたい！」なんていうことはよくあることですよね。
ドライブ中にそんなことを言われると、もう引き返せないし、次のコンビニまで我慢して！なんて会話は我が家でもあります。
ＨＳＣのわが子が年中（４歳）のころはまさにそんな感じで、トイレを通り過ぎてしばらくたって「トイレ行きたい」と騒ぐので、私もつい、「なんでさっき言わなかったの！」とか「家出る前に言っておかなかったからでしょ！」などと大きな声を出してしまっていました。
そんな折、幼稚園で恒例の発表会の練習がありました。
先生も同様のことを言っていたようで、「ステージで練習する前には必ずトイレに行っておこうねというんですが、始まる直前になっていきたいというので困っています。本番では直前で行くことはできないからね！」とかなりしっかり言い聞かせたようです。
発表会は結局、演技と演技の間に行ったきりでトイレは大丈夫でした。
よかったよかった、と思ったのもつかの間。
そのあとから、様子がおかしくなったのです。
出かけるとなると、「トイレ」
幼稚園につく５分くらいの間にも「トイレ！」
とにかく、五分おきくらいにトイレに行くんです。もちろん、本当にたまっているわけじゃないんです。でも行きたいんです。
これには本当に参りました……。
「またトイレ？」は禁句！
ネットで調べたところ、どうも心の問題じゃないかと分かりました。
でも、自信はなかったし、症状は相変わらずだったので、とにかく専門家に見てもらおうと、小児科医に相談しました。
小児科の先生は一言。
「何も言わないのが一番」
とにかく、トイレに行きたいときはいかせてあげればいい。それについて「また？」とか「さっきも言ったでしょ」とか言わない。
「行っといで」と何事もなく扱う。そのうちに落ち着くだろうということでした。
それを幼稚園の先生にもお伝えし、やがて春休みに入りました。
そして、家で過ごす時間の中で、何とかトイレ問題は解消していったのです。
ただし、その後、路線バスに乗ることだけは難しくなりました。
バスに乗るのが大好きだったのに、いつ降りれるかわからない不安が生じるようになったようです（ちなみに現在は、車で出かけるときはトイレ問題はありません）。
子どもの成長に合わせた声かけを
これは子供に限ったことではありませんが、過度のストレスは体に悪影響を及ぼします。
自分の行動が周りの迷惑になる、と本人が思った時、自己肯定感も下がるのではないかと思います。
大勢いる場所（バスや電車の中など）では静かにしなければいけない、トイレも休み時間や、行っていいタイミングを示された時以外はいってはいけない、みんなと違った行動をしてはいけない……。
私たちが暮らしている中で、当たり前に言われていることは、子供にとっては苦痛であることも多いと思います。
苫米地英人氏は著書『日本を捨てよ』の中で、子供は騒ぐのが当たり前。学校教育は大人が扱いやすいよう、「洗脳」しているだけだといっています。
日本人は、周りと同じであることに安心感を持ち、はみ出したものを嫌います。ですがそれでは、子供のよい部分を伸ばせないのではないか、とも思います。体を動かしたり、大声を出していたりするほうが元気になれる子供だって、きっといると思います。
学校に通えば、朝から何時間もじっと座らなければいけません。特にＨＳＣの子供にとってはストレスになるかもしれません。ですから、家で過ごす時間くらいは、自由に過ごさせ（けがをしない程度に）、大騒ぎしても咎めないくらいの気持ちでもいいのではないでしょうか。
それに・・・
怒るほうもつかれますから（笑）、なるべく穏やかな日々を過ごしたいものですね。
（2021.4.19更新）
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