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〈その2〉たった二箱の無人書店|いろり文庫 スタッフこさやの自己紹介と、思うこと。
京都市左京区にある、京町家にひっそりと佇む無人書店「いろり文庫」のスタッフこさやと申します。
名前:こさや
京都府の最北端出身。
現在京都の大学5回生で、今年無事に卒業が決まれば、春からとある芸大の大学院生になります。
趣味は書店巡り、散歩、変な看板探し、料理、油絵などなど……
【その1】では、祇園のブックカフェで働くなかで、「本と人をつなげること」の楽しさを知り、「今のままじゃだめだ!」と退職を決めたという内容でした。
本店 Google Maps はこちらから↓
無人書店「いろり文庫」の原型となる、ある出来事が。
「今のままじゃだめだ…!」と退職はしたものの、何をしたら良いか分からず右往左往…。
とりあえず幅広く調査をし、できることはないかと模索しました。
…どこか契約して店を始めるか…?
いやいや、そんなお金もないし、始めたとして私が常駐できるわけじゃないし…
…部屋で書店を開くか…?
いやいや、プライベートの空間がなくなるし改装するためのお金がない……
と頭を捻っていたこの時期。
運命の日が訪れます。
近所の神社で大きなお祭りがありました。
家の前が賑わいを見せるということで、「なにか家の前に置いて販売してみたら面白くない??」という話になりました。
思いついたのは、
・2人が所属している「京大短歌」の歌集
・スタッフこさやが描いたオリジナルポストカード
を家の前で販売してみる でした。
思いたったがナントヤラ!即、行動に移しました。
これが現在のいろり文庫につながる、はじめの第一歩でした。
そしてお祭り当日。
家にあった透明な机を家の前に設置し、シックなネイビーのクロスを敷き、歌集(¥900)とオリジナルポストカード(¥100)を販売しました。
販売を始めてすぐ。一組目がご来店されました。
「へえ〜!なにこれ!」
「たまに来るけどこんなのなかったよね」
「野菜の無人販売所みたいな感じかな」
う〜ん……残念。退店されてしまいました。
どうなんだろう、やっぱりダメなのかな…いやいや、じっくり待ってみよう。
そして数時間後。
チャリーン
「おっ!」
ハガキが売れました。
私の描いた作品が、誰かに認められたという喜びであふれました。
そのあとも、たて続けに歌集とポストカードは売れ、「家の前」という空間の可能性を感じました。
そして、いろり文庫の形を完成させる出来事が。
ある日、2人で散歩をしていたところ、路地裏にこんな空間がありました。
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「ガッコー文庫」
1. 自由にかりてね
2. そのうちかえしてね
ちいさなちいさな私設の無人図書館でした。
「……これ、やってみん?」
この一言が、いろり文庫に結びつく最後の転機でした。
今回はここまで!
次回、「たった二箱の無人書店|いろり文庫 スタッフこさやの自己紹介と、思うこと。【その3】」でお会いしましょう。
(文章:スタッフこさや)
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