![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/130653310/rectangle_large_type_2_8ae8054e9f5223897376d30c890e4dc8.jpg?width=1200)
安心、したかったから。なのかも。満たされない想いとか…喪失感とか…
……買ったわけ。
今ある一つの人生の中で、
〝この人のためだったら〟って心から愛した人を二度も亡くすなんて思いもしなかったから……
二度目のときは担当医から余命宣告を受けていたので覚悟はあったはずなのに、いざ彼女の最期を看取ってみたら……心って、こんなにもダメダメになるものなんだなって思い知らされました。
救いだったのは、婚約者だった彼女が病床の中で書き遺してくれていた私宛ての手紙を読んで、その文面のなかに彼女の深い愛情を感じられたことでした。
その手紙のなかには彼女の泣いている顔はひとつもなくて、微笑んでいる顔が浮かんでくるような彼女の手書きの文字がびっしりと想いを込めるように書き綴られていました。
もう泣かないと決めたはずだったのに、彼女の葬儀のあと毎日毎日、その彼女が元気のあるときに少しずつ書いてくれた最期の手紙を愛おしく読んでは涙が止まりませんでした。
そんなある日のこと。
高校時代からずっと付き合いのある親友と、その親友の娘っ子が私のアパートへ遊びに来てくれまして。
その娘っ子に対して、私は彼女が生まれたときから可愛がっていて、赤ん坊のときは私がオムツを替えてあげたこともありましたし、幼稚園児だったころは私の娘っ子と一緒にお風呂へ入れてあげたこともあったりと、まるで親戚の叔父さんと姪っ子のような付き合いをしてきました。
その彼女が、
「前にさ、私の学生時代の友人がジュエリーデザインの仕事してるって云ったことあるよね。その子がさ天然石でチャーム造ったりとかもしているから聞いたんだけど……ちょうど、おと(困ったことに、私の実名を呼ぶときも呼び捨てにされています)の誕生月の天然石でラリマーっていう凄い希少な石があるんだって。ま、私はあまりそういうの信じないほうなんだけど、なんかその石ね……」
と、そのラリマーという天然石の効果について、隣に座って聞いている親友(父親)もかなり呆れていたくらい熱心に話してくれたんです。
〝あまりそういうの信じない〟とか言いつつも、細かく説明してくれましてね。
私のためにそれほど興味のないことを細かく説明してくれている彼女の仕草とか真剣な表情を見ていたら、なんだか可笑しさと嬉しさで笑いながら泣いてしまいました。
婚約者の葬儀のあと、ずっと悲しみだけの涙しかなかったのに、心の中からドロドロとしたものが一緒に流れ落ちるように涙が溢れました。あと味のスッキリするような涙だったなあと思います。
そのあと、私なりにも娘っ子が教えてくれた天然石のラリマーのことについて調べてみましたら、ネット上には希少であるがゆえにラリマーに似せた偽物も出回っているということが分かりました。
なので、本物は品質とグレードの差こそあれ万単位の値段で安くはないですし、ネットショッピングで買うのはやめたほうが良いと判断しました。
そこで、2018年10月の中旬くらいに親友の娘っ子の友人を通して、作品を卸している東京のジュエリー店へ日帰りで行って直接購入して来ました。
娘っ子も久しぶりに友人と再会するということで一緒に新幹線に乗って行くことになり……
娘っ子が云うには、天然石は直接目で見て、その場の空気を感じて相性が合うかどうかで決まるらしく……天然石の効果とかあまり興味がないと言っていた割にはかなり拘ってるような気が(笑)
天然石鑑定書には、ドミニカ・パオルコ鉱山から産出されたものだという産地証明書も添付されていて、けっして安くはない買い物でしたけれど、信用のある《一生もの》の買い物ができたと思っています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/130678881/picture_pc_b4f6f2f803d9227edbdc9e3f3bd5abb2.png?width=1200)
ちなみに、天然石ラリマーについて少しだけ。
ラリマーは1974年にドミニカで発見された天然石で、バハマとチェコでも見つかっているそうだけれども、採掘が行われているのはドミニカのパオルコ鉱山でのみらしいです。
特徴としては、カリブ海の美しい海の輝きを思わせるような優しく淡い水色に、波が静かに揺らめくようにホワイトカラーが溶け込んだ模様を創り出していて、本当に海を眺めているように思わせる外観です。
光にかざすと、水色の部分から淡く透けてくるような光を見ることができるんです。それがなんだか海にもぐって海中から水面を見上げたときに水面から洩れてくる光みたいで、海の神秘さえ思わせてくれます。
基本的には6月の誕生石のようですけれど、世界3大ヒーリングストーンのひとつと言われているだけあって、誕生月に関係なく必要な人にとってはとても癒しの効果のある天然石なのだそうです。
私は6年近く、この天然石ラリマーで作られたネックレスチャームを身につけていますけれど、確かに、100%喪失感はなくならないにしても、その悲しみの重さというか質が変わったというか、癒し効果によって気持ちが軽くなったように感じています。
その他のくわしいことは、こちらのサイトも参考になりそうなので載せておきます。