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140字小説【私は知っている】

私は暇人だ。いつも公園のベンチの傍らに立ち、ベンチに座る人たちの会話に聞き耳を立てている。もっともそれは悪趣味などではない。私はたまたまそこに居るだけだ。それに私は口が堅い。小鳥や野良猫たちも知っている。ただ、誰一人として気づいていないだろう。銅像の私が盗み聞きしているとは。

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