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140字小説【うそつき】

正月だというのに金欠で餅も買えない。そんな僕にチャンスが巡ってきた。神社で行われる餅まきイベントだ。人混みの中、運良く1個掴んだ。帰ろうとすると取れなかったと涙ぐむ小さな女の子と、肩を落とすお母さんが目に入った。「2個取れたんでよかったら1個どうぞ」今年最初の嘘、後味は悪くない。

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