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誰も知らない国に行き、のんびり余生を過ごしたい……けど!|TL小説『シンデレラが結婚したので意地悪な義姉はクールに去……れません?!』

※この作品はTL小説です

「こんなにうまくいくとは思わなかったわ。取りあえず私たちの役目は終わりね。あとはもう、自由よ! 私たちも結婚相手を探すか、仕事に打ち込むか……あ~ダメ、今そんな小難しいこと考えていられない! 嬉しすぎて踊りたくなっちゃった!」

『シンデレラが結婚したので意地悪な義姉はクールに去……れません?!』

主人公・ペトラと、姉・アレクサンドラは『シンデレラ』の“意地悪な義姉たち”であり、転生者だ。

マナー講師だった姉・アレクサンドラと、経営コンサルタントだったペトラは、顔は美しいもののニートになりかけていた干物女のシンデレラを、淑女へと育て上げ、見事に王子様と恋に落ち、“お役目”を果たした。

これからは、二人の『シンデレラ』に囚われない第二の人生。

前世は会計の世界に身を置き、今回も破産寸前の家計を救ったペトラは

「私は……外国に行くつもり。領地の立て直しは楽しかったし帳簿とのにらめっこも嫌いじゃないけど……一息つきたいわ。ここには口さがない人も多いし、どこで誰に見られているかもわからない。疲れたのよ」

『シンデレラが結婚したので意地悪な義姉はクールに去……れません?!』

外国でのんびりとした暮らしを望んでいた。

――が。

「ペトラお義姉さま、よくいらっしゃいました!」
シンデレラの結婚を機に異国の地での再出発を考えていたのが、もはや遠い過去のよう。気がつけばあれから三ヶ月が経過していた。

『シンデレラが結婚したので意地悪な義姉はクールに去……れません?!』

新婚生活をはじめたシンデレラ、恋人とデート三昧の姉、サロンに通う母。
それぞれが新しい人生を始めているのに、ペトラだけはシンデレラの使い走りのように王宮に呼ばれていた。

“意地悪な義姉”と認識されているペトラは当然歓迎されるワケもなく。
付き添って欲しいと言われ、参加した舞踏会でも、商人を名乗るエリクという男性から絡まれる始末。

そろそろ、シンデレラの頼みを聞くのも終わりにしよう。
何かにつけ、会うことになるエリクともそれで縁が切れるはず。

の、はずが。

「気に入った。ペトラ・コルベール、貴女には是非、次の賢人会議に出席していただきたい。詳細は追って知らせるから、招集を楽しみに待っていてくれ」

『シンデレラが結婚したので意地悪な義姉はクールに去……れません?!』

賢人会議とは、王国主催の有識者会議の総称。
国を左右する大きな決定もバンバンしていく超重要な会議。

その会議にペトラを呼べて、貴族でもない、年齢も若いのに商会の会長をしている、エリクとは何者――?!

 私は近々アレセルへ行って、ワイン片手にスローライフを送る予定なんですが!?

『シンデレラが結婚したので意地悪な義姉はクールに去……れません?!』

コミカライズも進行中

作者は 葛城阿高
TL小説・女性向けライトノベルを中心に活動されている作家さんです。
個人的に何作か読んでいる作家さんですが、表題作の他にはこちらも面白かったです。

出版社は 天海社

掲載誌・レーベルは LUNA文庫

発売は 2019年12月
読み切り作品。完結済。

現在、有馬ケイ 作画でコミカライズ版が連載中。


“意地悪な義姉”のシンデレラストーリーが楽しい

……とりあえず、ね。

私、シンデレラ転生モノが好きなのよ。
何ででしょうね。
解らないけど。

義姉や義母に転生するのは大好き。
それだけで読んじゃう。

この作品の主人公・ペトラも、元経営コンサルタントだっただけあって、“意地悪な義姉”という色眼鏡と“女性である”という差別がなければ実力は充分。

本人は、その実力を持ってして認めて欲しいとか、伸し上がりたい、とかはないんだけど。

エリクの正体は、うーん、という感じではありますが、概ねオーケー。

さり気なく、魔法使いとイイ仲になってるお姉さんも素敵です。

えーっと、私と同じく、シンデレラ転生モノが好きな方には刺さる作品だと思います。
(狭いか……)


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かおり
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