みっともなく泣き喚きたいけどできない時の話

※注意 この記事は自傷行為について触れています。閲覧は自己責任でお願いします。

 悲しい、辛い、どうしようもできない、そんな気持ちが溢れ出すと、泣いて叫んで暴れて、自分が抱えている気持ちを誰かにぶちまけたくなる。
 でも泣き叫んだりしてしまえば、きっと近所の人に不審がられるし、家族に余計な心配をかけてしまう。
 物にあたるのも罪悪感が生まれてしまう。そんなものまで抱えたくない。


 感情をぶつける先が外側になければ残るのは内側だ。
 自分である。自分以外には強く当たれない。
 居ても立っても居られず、机の引き出しからカッターを出して左手首にぎゅっとあてる。
 この時点ですでに少し痛い。
 それを右にスッと引く。
 かなり痛い。
 痛みに弱い人間なので、深くは切れない。
 1日で治るような傷ともいえない赤い線が手首に残る。
 そして痛みをきっかけにたくさん泣く。切る前に泣いていても、やはり切った後の方がよく泣く。

 切る理由は人によってそれぞれだと思う。
 私の場合は、行き場のない感情をぶつける先が自分しかないと思っている上、自罰的な意味合いもある。
 自分の駄目さ加減を誰かに許されたくて切る。
 表面的には見えない、自分の抱えている辛さを可視化したくて切る。
 切る頻度はかなり低いし、すぐに治るほど傷は浅いので、端から見れば深刻じゃないかもしれない。
 けれど私がネガティブな感情を耐えきれないほど抱えていることは、私の主観だと本当のことだ。

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