認め合い、繋がって、安全安心なまちづくりを〜男女共同参画&防災まちづくり講座@高須〜
昨日、北九州市若松区の高須市民センターにて、
北九州市男女共同参画推進員の会の皆さまと、高須の地域の皆さまとの共同主催にて、講座を実施しました。
テーマは以下のスライドのとおりで、
ジェンダー平等の話を、防災まちづくりの視点からというものです。
冒頭に会長さんから、
男女共同参画に関しての大切にしている5つの柱についてお話がありました。
1:ジェンダーによる差別をなくし、均等をはかること
2:意思決定の場に女性の参画を推進すること
3:性差による経済的な差別をなくすこと
4:ワークライフバランスを大切にすること
5:誰しもが安心して暮らせる社会を実現すること
ぼくなりにまとめたので、言葉のチョイスなどがふさわしくないかもしれませんが、とても大切にしたい5つのテーマでした。
続けて、性差による固定的な役割や、無意識での思い込みである「アンコンシャスバイアス」を無くしていこうというお話もありました。
短い時間ではありましたが、とても素晴らしいプレゼンで、ぼくの用意してきた話よりも、そちらの話を続けていきたいなと思うほどでした。
会長さんのお話に刺激を受けて、ちょっと、ぼくからの雑談でスタートしました。
性差、性自認のこと、ワークライフバランスのこと。
ジェンダーによる役割とかではなくって、自分ができることを進んでしたり、色んな人と話し合うことが大切なんだろうと思います。
ちょっとした個人的なお話から始まりましたが、スタートは、ウチの団体の活動紹介からいつものように始めました。
このまち、高須につきましては、6月に子ども講座で『まち探険』をしたばかりでした。
そのご紹介をさせていただきました。
高須の『まち探険』は、とっても素敵な講座となりました。
近年開発された、キレイで大きな住宅街なのですが、素晴らしい歴史と、自然との共存がありました。
子ども達と一緒に探検しながら謎解きをしました。
また、ご指導くださったのは地域の方でして、多世代の交流や、繋がりのまちづくりとして、とても意義深い講座となりました。
ぼくも、そのときにこのまちを踏査しているので、今回の講座にも活かされました。
子ども達の、地域愛の育みの活動の様子をご覧いただいたうえで、会場の皆さんに、「このまちは好きですか?」と問いかけます。
グループになって座っていただいていたので、話し合いましょう!!
短い時間ではありましたが、段々と話し合いが盛り上がっていきました。
キレイな街だから好き。
公園が好き。
季節の色とりどりに咲く花が好き。
あの橋からの景色が好き。
周りの人たちがあいさつをしてくれるのが好き。
みんなが優しくて、地域の繋がりがあるから好き。
とっても、皆さん、このまちへの愛着があり、場所やモノだけでなく、人や文化や雰囲気といった要素もたくさん話されておりました。
今回の講座のテーマは、男女共同参画や防災についてですが、
根底にこのような、地域愛や、地域のコミュニティがあると良いなと思います。
今回の講座の設定としたのは以下のスライドのとおりです。
誰しもが尊重される社会・まちであってほしいということ。
そして、暮らしの中の共通テーマである、安全・安心なまちであってほしいということ。
そんな共通項のうえ、お話を進めました。
まず、このまちの地理・地形について。
まち探険で色々と調べて、地名の由来や、校区を流れる川の構造が、実は海であること。
周辺の土地の地形が、何だか不思議な感じがしていて、これはS級に指定されている断層による地震活動の隆起によるものと思われることなどをお話しました。
皆さんの、自分たちのまちの話ですので、興味津々。
断層の話まで行き着くと、とても驚かれておられました。
災害のない街というイメージで、とても良いと思います。
でも、自然の摂理はあって、災害との因果関係も地形や地名からも見えてきます。
休憩をはさんで、
男女共同参画や人権に関する話題に展開していきます。
つい先日、すぐ近くの若松イオンで、防災月間での啓発活動をしたので、そのご紹介をさせていただきました。
防災ダンス「心配性ヒーロー」というものなんですが、ダンスで、歌って踊って、楽しく防災を学ぶものです。
この活動の象徴的なひとつとして、障がいのある人も一緒にステージで活躍していることです。
作成段階から、一緒に踊れる振付を考えたりしてきました。
こうして、障がいのある人も一緒につくっていく、『インクルーシブデザイン』を大切にしてきたものです。
マジョリティ、マイノリティと言って、多数派と少数派というような数の論理ではなくって、ひとりひとり、特性も考え方も違うんだろうと思います。
色んな人がいて、それぞれを受けとめ、受け入れ、認め合うことが大切なんだろうと思います。
続けて、少し違うと全然違うという話もさせていただきました。
男女の性差による役割について、話題が戻ります。
特に災害時なんかは、ありとあらゆる課題が噴出します。
その対応に追われるんだろうと思います。
男性、女性と、性別で役割を与えてしまってはいけません。
自分ができることをする。
得意なことをやっていただく。
苦手なことは人に頼る。
そんな関係性が重要なんだろうと思います。
防災や災害対応は、男性がするものという色合いが強くないでしょうか?
女性も大活躍していただけるものと思っています。
それは、『コミュニティ』のチカラが大きいと思います。
事前の備えや、地域の中での繋がりづくり。
声掛けや安心の輪を拡げていくこと。
それが防災であり、災害対応になることが多いと思います。
何かあったときに、大丈夫?って声をかけあえるまちでありたいですね。
そのためには、日頃からの繋がりが重要です。
顔を合わせたときには、あいさつする。
そんな些細なことが、地域コミュニティの育みの基盤となっていきます。
このまちでは、防災や、認知症などによる徘徊・行方不明時の連絡ネットワークを構築しようとされています。
時間軸を意識した声掛けの方法についても、少しだけご紹介させていただきました。
最後に、安全・安心を実現するため、防犯パトロールも実施されているとのことから、好きっちゃでつくった、『防犯紙芝居』もひとつだけご披露させていただきました。
無機質になりがちなパトロール活動に、ちょっとだけ学びのエキスを入れるものです。
たった3分で実施できます。
ご覧いただいて、「早速、パトロール活動に加えたい!」との声もいただきました。
上の、好きっちゃのホームページから、誰でもダウンロードして活用できますので、どうぞよろしくお願いします!!
とても盛りだくさんの内容となりましたが、
皆さん、終始集中して耳を傾けていただき、またグループで楽しく話していただき、雰囲気の良い講座となりました。
こうして、人が繋がっていく。
とってもステキなまちです。
そんな、地域のチカラを感じました。
貴重な時間のなか、この記事をご覧くださってありがとうございます。