#137 教員は「人間宣言」しよう
2016年度と比較すれば改善をされているという見方もできますが、そもそも「絶対的な労働時間」は異常としか言いようがありません。
内と外両面からの改革が必要不可欠です。
学校組織が本当に必要な業務を精査することが大切です。
政府や関連機関は教員の労働時間や業務内容を法的に守る必要があります。
そして最も重要なのは「日本という社会」が教員に求めることを減らすことです。
長時間労働の根源的問題は
教員の業務内容が異常に増えている
(しかも多岐にわたる業務1つ1つに高度な専門性が必要とされる)
ことです。
そしてその異常な業務量を求めているのは「社会(あるいはその影響を受けた保護者)」そのものだと言えます。
教員は児童・生徒のために一生懸命働くべきものである
この言葉は正しいですが、使い方を間違えれば、それは呪縛になります。
社会(保護者)は記号としての教員に多くのことも求めます。
一生懸命頑張る教員ほど、その期待に応えようとします。
そしてそんな教員が潰れてしまう。
このようなサイクルが将来的な教育に対して良い結果を生み出すはずがありません。
だから、先生方、宣言しましょう。
私は一人の人間だと。
大事な家族や友人とゆっくり過ごし、趣味を楽しむ権利がある人間だと。
できないこともある人間だと。
全ての要望に常に100%で応えることができるわけではない人間だと。
教員という記号だけで人生を送っているわけではないのだと。
そのメッセージを社会が受け入れない限り、この問題を本質的に解決することはできないように思います。