#177 モンテッソーリー教育から考える、「好き」を応援できる公教育
藤井聡太棋士が7冠の偉業を達成しましたが、彼は幼少期に、モンテッソーリ教育を受けていたそうです。
その影響もあってか、モンテッソーリ教育が再び世間の注目を浴びつつあります。
モンテッソーリー教育とは
子どもには生来、自立・発達していこうとする力(自己教育力)があり、その力が発揮されるためには発達に見合った環境(物的環境・人的環境)」が必要であるという考え方のもと、子どもの発達がどのような形ですすんでいくかを知り、子どもを観察し、環境を整えることを主眼に置いた教育です。
人は自身が帰属する環境に大きな影響を受けます。
「やりたいと思うことをできる環境で育った人」と「やりたくないことを強制される環境で育った人」では、その生き方には大きな違いが現れます。
公教育の目的は
「学び」を通じて児童・生徒の可能性を広げること
にあります。
その目的の中では多少なりとも
苦手なこと、あまり気乗りしないこと
にも挑戦することも必要です。
人と人との関わりの中で、当然望まれない困難は生じるし、その解決能力を育成することも必要でしょう。
一方で、学校では「やらなければならない」と言う義務感から始まる教育活動が多すぎます。強制から始まる教育は、結果として児童・生徒の可能性を狭めてしまうでしょう。
学校におけるモンテッソーリ教育を取り入れるべきなのは「やりたいことをできる」という概念そのものです。
「やりたいことができる」と言う根源的な感覚があるからこそ、学校教育の中で「自分らしく」あれる基盤が確立されていたのだと思います。
概念を捉えて、現場に適した実践を行うこと
が大切なのだと思います。