#128 アナロジー思考を「学習」以外にも応用する
アナロジー思考という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
アナロジーとは類推という意味で、「知っている知識や経験」を「知らない分野」に当てはめて推論し、応用することです。
例えば
「英単語を覚えること」と「数学の問題を解くこと」には非常にシンプルな共通点があります。
学問を修めるのに簡単な方法はなく、だれであろうと苦労して習得していくほかはない(=学問に王道なし)
ということです。
学生時代から教科・科目に勉学に励み、専門分野をそれなりに極めた教員は、この言葉をしばしば使います。
英語科教員として勤めていた私は他教科の本質を理解することはできません。だけれども、英語を含めたいかなる教科を瞬時にマスターすることは不可能であることはわかります。
ところで
私が購読しているある教育雑誌のメインテーマは
「信頼」と「人間関係作り」です。
より良い学校現場を目指す上で
管理職と教員、教員と児童生徒の関係性が非常に大事だと、その雑誌は様々なコラムを通じて書いています。
ではここで考えてみましょう。
より良い人間関係作りは「簡単に」達成できるでしょうか?
もちろん違います。
シンプルに言うと めんどくさいのです
ではもし児童・生徒が
自分が教える教科・科目の学習をめんどくさいと言ったら
教員はなんと言うのでしょう?
そうなのです
本当に大切なことを達成するのは
めんどくさいのです 時間がかかるのです 悩むのです 苦しむのです
教科・科目の学びが
とてもしんどいのと同じように
でもその先に必ず自分を支えてくれる確かな何かがあるのです
だからこそ
教員自身が
そのめんどくささを率先して引き受けなければならないのです