インスタントレンアイ
好きな人ができそうでできないのも、恋に恋をしてるのも分かってる。気づいてる。
1、2回のデートで彼のことを好きになれたら苦労はしないんだろう。
わたしのノートを余程熱心に読んでくれている方(いればだけど笑)じゃなきゃ、きっと分からないと思うけど、夏にたぶんわたしのことが好きな人がいた。わたしを夏祭りに誘ってくれた。わたしは好きなのかわからないまま、デートとは認めずその人と一緒に遊んだ。とても面白くて良い人だった。わたしは自分のしてる罪深さを理解している。好きじゃないのに、デート。思わせぶりをしてしまっている実態。いや、理解しているつもりだ。きっと全く理解してないんだろうけど。
わたしは彼がもし、わたしを3度目のデートに誘ったらわたしは彼を断る。
好きだと思ったら3度目のデートはあった。本当に。それくらいはわたしもクズじゃない。
これ以上、思わせぶりをしてしまったらそれは優しさではなく残酷な事であることを知っているからだ。
第1、高校生は勉強するべきだ、恋愛に身を焼くバカにはなりたくない。
進学を考えてるなら尚更。
理性では理解している。
でもさ、太宰治も言ってたじゃん?
「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ」
太宰治っていうすごく賢い人も恋愛する人生を歩んできたらしい。それこそ身を焦がすような大恋愛を。
物質科学の現代でも精神科学の感情にはずっと抗えないんだろう。いや、抗えない方がいい。わたしはそっちの方が好き。
まあ、わたしも年齢に見合う恋愛をしてきてると思う。でも大恋愛なんてしていない。ミーハーなのは承知の上。
わたしが齧った恋愛はどれもインスタントでコンパクトだった。
でも飲み込んだことはない。
身体も心もきっと拒否をした。
わたしのことを何年も好きでいてくれた彼はそれこそ恋愛ができる人なんだと思う。
わたしには才能がない。
そこまで、人を愛する才能がきっとない。
自分を肯定してる人が欲しいから、恋愛を求めていたのかもしれない。
でも、所詮それって独りよがりなんだろう。
いつかわたしが誰かを選ぶ時。
選ばれる時。
“人”を選ぶ時。きっとその瞬間はヘビーだろう。
飲み込むのに時間のかかるわたしは、飲み込むことが上手く出来なくていつまでも吐き出してしまうかもしれない。一生だなんて考えると恐ろしいものすらある。
まあ、いい。
(恋愛的な意味で)好きな人じゃないけど、わたしの好きな人は彼等で、それ以上もそれ以下もない。今はずっとそれを望んでいる。でも世の中は無常である。わたしが誰かを好きになるか、誰かがわたしを好きになるか、どちらが先にそれを伝えるか、それは分からない。でも、いつかそれが恋愛になった時、わたしはゆっくりと飲み込む。
だから今は恋愛はいい。
このままでいさせて欲しい。