いっぱいあってな

〜ゆるゆるり。人生は小説より奇なりかな〜  迷子を道で拾ったら、何故か新婚旅行がお四国歩き。 ちょっと変わった国際夫婦の記録。

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我輩は...

猫である。名前はまだない。(!? どうも、いっぱいあってなです。 何故いっぱいあってなかと申しますと... 夫(以下チューバッカ)が、毎回思いついた様々なニックネーム(トーマスとかトマトとかトンプソンとかキャタピラーとかピッコロとかジャージャービンクス...)で、私の事を呼ぶ為、いっぱいあってなと申します。​ そして、いっぱいあってなの顔に拝借するは、同居ねこさんでございます。某小説キャベツの様に時代劇風におしゃべりはしませんが、窓越しににゃーにゃー(お外気持ちいにゃ

    • 君は美しい

      どうして君はそんなにも表情豊かなんだい? 人に構うことなく 泣いたり 笑ったり 怒ったり 君の頭の中はどうなっているんだろう 僕には全くわからないんだ ただわかることは君はとても美しいってこと 僕は君に釘付けなんだ どうしたらもっと君のことを知ることができるだろう 僕はもっと君のことを知りたいんだ          ⌘ あの日君は 無邪気に笑いながら捕まえてごらんっていうから 僕は君を追いかけた。 もう少しで手が届きそうって時に 君は急に立ち止まり、顔を曇らせ黙り込む

      • そばかす

        そばかすが増えた。 いつの間にか。 いや、着々と増えていたのだろう。 小さな変化は目に見えない物で、 ある時あっ…と気が付く瞬間がやってくるのだ。 まじまじと鏡越しに自分の顔を見、 手元を見れば細かなシワが時の流れを つまりは老いを感じさせる。 ”老い”という響きは何故か悲しい。 ”シミ、シワ”という音は醜いと脳内で変換される。 だが現代ではお金さえ許せば、最も簡単に解消される悩みとなった。 私?… そんなお金は残念ながら持ち合わせていない。 それにもし自由に使えるお

        • 2. 夜道を歩く

          月下、帰宅する為に今先程離れたはずの場所へ向かって 彼と一緒に歩き出す。 "コンビニはターミナルの中だけ。外には何もないんだよ。歩いた先に何も無いなんて事に気づいたら辛すぎると思って、声をかけたんだ。ところで日本へはどうして?”   ”空海って知ってる?弘法大師。” 観光というありきたりな答えを予想していた私は、意表をつかれた。 ”うん、知っているよ” ”彼は真言宗の開祖で、僕は四国に歩きお遍路に来たんだ” と彼は言う。さらに続けてお遍路について色々話してくれたが、恐ら

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        • ひとりごと
          4本
        • 小さな窓から
          1本
        • 同行三人
          3本

        記事

          目の前に現れた女神は毛むくじゃらだった

          ”女神” ゆっくりと目を閉じて想像してみよう。瞼の裏に現れる女神は、絶世の美女で白いロングドレスを纏い、優しく微笑みかけているだろうか?或いは、右手の松明を高々に天へと掲げているだろうか? 私の目の前に現れた女神は毛むくじゃらだった。 人一番警戒心が強く、人見知りの女神は、知らない人が現れると途端に身を隠す。白いロングドレスなんてものは着ていないし、そもそも何も身に付けていないのだから、大事な所ですら隠れていない。とんだ女神である。 そんな女神はとても早起きで、時計が

          目の前に現れた女神は毛むくじゃらだった

          1. 迷子と拾い物

          空海 恐らく誰もが一度は聞いたことがあるであろう名前。真言宗の開祖、弘法大師様である。学校の教科書に載っていた人物のただの一人に過ぎなかったこのお方。こんな形で私の人生に花々しく再登場するなんて、誰が想像出来たであろう。流石の赤毛のアンの空想でさえ、追いつけなかったではあるまいか。兎にも角にもこの空海により、"空" に携わる仕事をしていた私は"海" を渡ることとなるのである。                ⌘ その夜、ライン業務を終えた私は背の高い小さな丸椅子に座り、

          1. 迷子と拾い物

          ナイフ

          あなたのナイフはどんなナイフ? 私のナイフはおままごとの包丁だといいな… 歯がボロボロでなかなか切れないナイフも スパッと切れる切れ味のいいナイフもいらない。 おままごとの包丁がいいんだ。 取っ手がピンクでプラスチックの切れないやつ。 マジックテープでくっ付いてる人参しかきれないやつ。 でも... きっと違う。 自分の手元が見えてる時はおままごとのでも、 見えてない時は切れ味のいいよく研がれたナイフなのかもしれない。 或いは、刃こぼれした切れ味の悪いイライ

          忘却

          どうして人は忘れちゃいけない・忘れたくない出来事や感情、想いを 知らずの間にどこかへやってしまうんだろう。 とってもとっても大切な事だったのに…だんだんと色褪せて行く様に… All grown-ups were once children… but only few of them remember it   そして何かの拍子に蘇ることもあれば、 全く香りすら感じないくらいに覚えていないこともあると思うんだ。 実はどこかへやってしまったことこそ、 自分の中に