ミドサー結婚式お呼ばれ時のセルフドレスコード
「しばまる~!今日入籍してん!」
先日、突然高校時代から仲の良い友人から、そうLINEが届いた。
え!?6月くらいに会った時は、そんな気配なかったのに。突然の入籍。誰と!?
脳内軽くパニック状態に陥ったが、40代が迫るこのタイミングで結婚を果たした友人Fに、驚きと祝福の返信する。
友人Fはずっと理想がチョモランマ級に高かったので(阪大レベル以上の大学卒が良い・身長180㎝以上は欲しい・顔も見ちゃうよetc…)、本人もそれを自覚して「BBAは反省してるねん」と最近は話していた。
彼女はキレイで賢く、しかもおもしろいと来たもんで、常に男の影はあった。しかし、そんな理想の高さもあってか、なかなかゴールインには至らなかったのだ。
そんな彼女の結婚。相手はどうやら、年下らしい。結婚式はしない、とのこと。
この年になってくると式や披露宴に行く機会は激減する。もうほとんどが結婚しているし、入籍だけして式はしない、というパターンが増えてくる。
最後に式へ行ったのは、数年前。確か35歳、ミドサーど真ん中の時。
その時の話を、今日は少し書きたい。
久々の式と披露宴への参列ということで、ワクワクしていた私。2児の母にはなっていたので、一人での外出、そして美味しいご飯、しかも大好きな友人の結婚ということで祝福一色、楽しみで仕方なかった。
式に行く、ということはドレスを考えなくてはいけない。
35歳の前に、式に行ったのは32歳くらいの頃。その時は長女出産後ではあったが、20代の頃に着ていたドレスを普通に違和感なく着ていったことを、記憶していた。
「どれどれ……」と久々に、そのドレスを家で着てみることに。肩のところで切れていて、二の腕は全開になるようなデザイン。
「入るかな?」なんて不安は乗り越え、普通に着れることは着れた。
けど……あれ……?なんか……なんか違和感あるな……。
久々に着たドレス。20代の頃に着ていたドレス。
娘(当時5歳くらい?)の前で着ていたのだが、娘もこちらを向いて微妙な顔をしている。
これ……。ちょっと厳しいんちゃうか。
二の腕を見せて、ショールを羽織っていくのが主流だった。この上にショールを羽織ったら、なんとかなるんか?
ちょっと動揺しながら、シンプルなショールを羽織ってみる。
いや、これあかんな。
なんかちょっとあかんわ。
夫にどう?と一応聞いてみたが、「大丈夫ちゃう」と何も信用ならない適当コメントが返ってきた。娘の表情の方がよほど信用できる。
あかん。さすがに20代の頃のドレスはあかんのやわ。
しかも少し検索したら、ドレスにショールはださい、みたいなやつまで出てきて悲しみを抱く。いや、みんなそうやったって。まじで。回る回るよ時代は回る。
これはあかん、と判断した結果、新しいドレスを買いに行った。
色々物色した結果、購入したのは、腕の部分がレースになっているデザインのドレス。二の腕が黒のレースで覆われているだけで、安心感が段違い。これやったらショールもいらんやろ。
(これじゃないけど、こんなやつやった↑)
これで大丈夫!多大なる安心感を得て、心から当日を楽しみにしていた私。
そして、当日。子どもは夫に任せ、颯爽と会場へ向かう。
会場へ着くと、高校時代から仲の良い友達の顔が見える。いつ会っても腹抱えて笑える、愛すべき友人たち。
「やっほ~!」なんて言いながら、集まり談笑を始める。
そして、あることに気づく。
あ……あなたも腕部分レースですね。
あれ……君もレースですやん。
おいおい、あんたもかいな。
いや~ほぼ全員、腕部分レースですやん。
なんと同じテーブルに座る6名全員が、腕レースのドレスを着用していた。
みんなで気づいて、指摘しあう。
「いや~こんなに揃うもんなん?」。「二の腕レースの安心感半端ないでな」
年を重ねたミドサーは、腕をレースで覆いたい。
ちょっと言わせてもらいますが、全員別に太ってはいない(嘘ついてないよ)。年齢を重ね、全員が同じ思考回路になっていることに笑った。
式は素晴らしく、幸せを分けていただいた。新婦は二の腕を見事に出しドレスを完璧に着こなしていた。きらめく新婦。さすがっす。
そして、歓談の際に、新婦のところへ行くと彼女はこう言った。
「会場の人に、『腕レースはドレスコードなんですか?』って聞かれたわ(笑)」
いや、指定はされておりません。
各々の判断の結果、セルフドレスコードです。
その年相応の装いってものがある。好きな服を着るのが1番ではあるが、その辺も見誤らないように、年を重ねていきたいものですね。
冒頭に戻るが、アラフォーになり、突然結婚を果たした友人F。
近日中に美味しい肉を食べに行き、お祝いをする予定。根ほり葉ほり聞いてやろうと、今から楽しみにしている。いや~おめでたいし、何より嬉しい。