娘の「ただいまー!」に救われている
私の7歳(小学2年生)になる娘は、切り替えが早い。
感情を抑えることをあまりせず、喜怒哀楽激しめで表現する。非常にわかりやすく、今何を思っているのか、手に取るように伝わってくる。
子どもというものは、そういうものなのかもしれないが、それが顕著な性格なのだ。
嫌な時は文句を全力で言うし、嬉しい時は全力で喜ぶ。そして冒頭にも書いたが、切り替えが早い。怒られた時も、全然ひきずらず、少しするとケロっとして普通に話しかけてくる。
「え?さっきまであんなに泣いてたのに、もう普通やん」と、こちらとしては少し戸惑う。「え?聞いてた?伝わってる?」と疑心すらわいてくる。
正直そんな性格だから、娘に対して怒りすぎてしまうことがままある。
聞いてるのかも不確かなのでつい強めに伝えることになってしまう。娘が全然引きずらないとわかっているから、そこに甘えている自分がいることも自覚している。
先日の特に寒くなった日の朝。何度起こしても起きない娘。
「時間やで~!遅刻するで」と伝える私に対して、逆切れ。
「もうー!なんでこんなに寒いんよ!眠いし!最悪や~~~!」
私に言われても知らんがな、というような不平不満を朝からぶつけてくる。
「なんで起こすんよー!もっと寝たいのに!」
いやいや、なんでちゃうやろ。学校やがな。というかそもそも、小学2年生でその感じ大丈夫かよ。私のイライラメーターもぐんぐん上昇する。
「いつになったら時計見てちゃんと動けるんよ。誰の学校なん?」
定期的に訪れる朝のこのやりとり。1度こういう悶着があると、しばらくは比較的きちんと用意をするのだが、またこういう日が訪れる。
朝から怒りたくなんてない。しかし、その日は雷を落としてしまった。
「もう知らん。遅刻して自分で先生に謝り」と伝え、放っておくことに。娘もプリプリ怒り、ぎゃーっと泣いて、なんだかんだ間に合う時間に出発した。その日は出がけに少し持ち直して、「いってらっしゃい」ときちんと伝えてあげられたことは救いだったが、お互い挨拶もせずの時もある。
そんな日は、日中仕事をしていても、ふとした瞬間に思い出す。
「あ~~~朝から怒るのいややなぁ。しんどいなぁ。怒りすぎたかな……」
そんな気持ちで少しブルーになる。そして、まぁそんなん今言うても仕方ないと思い直す。(私も切り替えが早い)
なんやかんやと過ごしているうちに、娘が帰ってくる時間に。
ガチャガチャ……どーん!(ドアを開ける音)
「ただいまーー!!!!」
娘は帰宅する時、いつも元気いっぱい。全力のただいまー!の挨拶と共に帰ってくる。その声量にくすっと笑う私。
「おかえり~!」と言いながら玄関に顔を出す。
朝のプリプリ怒りんぼモード、怒られて泣きべそモードとは大違いのさわやかな笑顔でのご帰宅。
「おかあさーん!!大好き!」と飛びついてきた。
そして、「今朝はごめんなさい。反省した!!」と娘。
帰ってくるなり、その台詞を言う娘に驚かされる。ああ、娘も娘なりに気にしていたんだな。
「さすがにひどかったな、と思ったん?」と聞くと、「そう」と気まずそうに頷いた。わかってくれたんやったら、良いよ、と伝えると笑っている。
突然の謝罪に驚き、お母さんも怒りすぎてごめんね、と伝えそびれた。反省したことを真っ先にまっすぐ伝えられる素直さ、とっても素敵だと思う。見習わなくてはいけない。
私はいつも娘の元気いっぱい、全力の「ただいまーー!!!」に救われている。
あかんところが目についてしまう時もあるんだけど、せっかくの良いところをなくしてしまわないようにすること。私は娘を誰かと比較するのではなく、娘の良いところをきちんと見て伸ばしてあげたいのだ。
それを、私は私に何度も言い聞かせたい。
そして、悶着があったとしても、毎朝最後は笑顔で「いってらっしゃい!」と送り出してあげたいな、と思う。
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