個人懇談の前日に、娘からお願いされたこと
「〇〇〇(娘)っておもしろいかな?」
ある日突然、娘からそう聞かれた。
「え~?まぁおもしろいんちゃうかな(天然的要素も含み、色んな意味で)。なんで?」
その問いには答えない娘。
「懇談で、家で弟と喧嘩してますって先生に言う?」
「(内緒にしてて欲しいんかな?)え~どうやろ。話の流れによるかな……」
すると娘はこう言った。
「お願いやねんけど、それ、先生に言って欲しい」
え?なんで。どういうことや。頭にハテナが浮かぶ。
「先生に、弟と家で喧嘩してますって言って欲しいん?なんでなん?」
「多分、それ言ったら先生笑うから(ニヤリ)」
お~お~。先生を笑わせたい、ということか。
「家で弟とめっちゃ喧嘩してます!毎日乱闘騒ぎなんですって言ったら良いってこと?」
「そうそう」
と、にんまり笑っている。
それって普通、内緒にしといてって言うやつちゃうんか。
話を聞いていると、担任の先生(男性)はよく生徒の話や行動に爆笑してくれるらしく、娘はそれが嬉しいらしい。
「〇〇〇(娘)も先生笑わせてるん?」と聞くと
「まぁね」と言ってニヤッと笑った。
いや、わかるよ。わかりすぎるよ。自分が話したことで、相手が笑ってくれたらめっちゃ嬉しいやんな。内心「いえーい!」てなるやんな。わかるわかるわかる。
だが、自分のあかんところを披露して笑いを取りにいく、みたいな域に達するのは、ちょっと早いのではなかろうか。まだ小2やし。どうしてそうなった。
どうして…………?
母(私)はなんでも“おもしろいかどうか”で判断する癖の持ち主。
そして父(夫)も似たようなところがある。前に出るタイプではないが、ぼそっとおもしろいことを言うし、今?みたいなタイミングでふざける。
血、そして環境……両親がそんな感じやからか……と、思わず遠い目になった。
将来が楽しみなようで、一抹の不安がよぎった娘からのお願いであった。