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関節運動学的アプローチ(AKA-H)って知ってる?

はい。みなさんこんにちは。
もりかんです。

今回は、僕が勉強している【関節運動学的アプローチ(AKA-博田法)】について共有していこうと思います。

AKA-博田法(以降AKA-H)とは、関節に対する治療手技です。
臨床経験のある、理学療法士や作業療法士であれば耳にしたことはあるかもしれませんね。

少し前までは、AKA-Hは結構有名で新聞やテレビにも取り上げられたことがあるものでしたが、最近は【筋膜リリース】【ピラティス】といったものがメディアで多く取り上げられている為、昔の手技と考えられている節はあるかもしれません。(僕がそう思っていたって事もあります)

実際に治療効果はあるのか、どんな手技なのか
できるだけシンプルに記載していきます。

では、いきましょう。
プルスウルトラ!!


1.関節運動学的アプローチ(AKA-H)とは?

まずは、簡単な概要と考え方からいきましょう。
下記の引用文は、AKA医学会のホームページからの引用です。

「関節運動学的アプローチ、AKA(Arthrokinematic Approach)とは関節運動学に基づき、関節の遊び、関節面の滑り、回転、回旋などの関節包内運動の異常を治療する方法である。」

AKAとは、関節包内の動きを改善させて、関節源生の疼痛やしびれを取り除く治療法になります。

身体にある可動関節は、動作を行う時に滑ります。
滑りがでないと動くたびに関節は脱臼してしまう事になります。
それは、あまりにも不都合でしょう。

そのため、腕を挙げる時や脚を上げるといった動作の時に関節の内部では後方に滑ったり、下方に滑ったり、回旋(回転)したりと対応しようとします。
その細かい動きが関節包内運動です。

この関節包内運動が阻害される状況になると、
動作の時に関節が動かなくなるので、無理に動かしたり変に力が入ってしまったりと体に悪循環を呈します。

その異常を改善するための治療が、AKA-Hになります。


2.AKAって疼痛治療じゃないの?

結論は、

AKA-Hは、
関節包内運動の治療がメインで疼痛治療のための手技ではありません。

AKA-Hがメディアで取り上げられて皆さんの耳に情報が入っているのは、疼痛治療の側面が大きいと思います。

ですが、違います。

AKA-Hは、関節包内の治療が目的であって
疼痛改善を目的として治療はしていないのです。
なので、評価も関節包内の異常を確認していくものが多くなります。

しかし、AKA-Hの関節包内の治療は、疼痛軽減の作用があることが治療手技開発の段階で分かってきたそうです。
実際に開発段階で、関節包内の滑りを促通すると腰痛や頚部痛の消失が確認されていきました。

そのため、AKA-Hは疼痛治療として画期的な治療法としてメディアで取り上げられ始めました。マッサージやスラストはせずにただ触れる様な優しいタッチで疼痛が消失するのでメディアは食いつきますね (笑)。

AKA-Hは、疼痛治療としての手技ではありませんが関節源生の疼痛に対して効果があることは数々の論文で証明されています。

勿論、すべての疼痛に効果があるわけではないのであしからず。


3.AKA-Hってどんな治療なの?

AKA-Hは、関節の副運動(関節包内運動)を改善するための手技です。
そのため、強い刺激は加えません。

強い刺激を加えてしまうと関節内の神経(TypeⅠ)が働いて、関節静的反射が作用してしまいます。

関節静的反射が生じると関節の可動性が著しく低下します。
関節周囲の軟部組織が緊張してしまうんですね。
そうなると、細かい動きの誘導が一切できなくなるので
力を入れずに重心の移動で優しく誘導する手技となります。

やられている方は触られているだけのような感覚だそうです。

小さい動きで大きな動きを改善するような治療手技ですね。
そんなことができればロマンですね。

ですが、この手技めちゃくちゃ難しいです。
体重移動が少し違うだけで関節包内の動きが分からなくなります。少し手指に力が入るだけで関節の動きが止まります。

本当に難しい。
完璧に治療できるのは、日本で博田 節夫先生しかいないと
言われているので研鑽は必要になります。

でも、プロとしては目指してワクワクしたいですよね。
ってことで勉強しています。(笑)
頑張ります!!

4.AKA-Hって効果あるの?

効果あります。
ですが、個人差があります。

この個人差はセラピスト側の技術の問題が大きい印象です。

認定療法士の方にデモで肩の治療を行っていただいた時は、
胸鎖関節と肩鎖関節を少し触って終了しました。

その後、嘘みたいに肩が軽くなりました。

マジ?って思ったんですけど。マジでした。

勿論、結果がだせない疾患や症状もあります。
ですがそこが曖昧で。まだわかっていない部分も多いです。
筋・筋膜性疼痛に対しての効果やどんな作用機序で疼痛軽減するのかまだまだ曖昧です。

最終的には研究で見つけていきたいですね。
僕の夢です。


4.まとめ

●AKA-Hは疼痛治療ではないが、疼痛にも効果があることは確か。
●治療手技は難しいため研鑽が必要。
●AKA-Hの疼痛に対しての作用機序はまだ曖昧。
●関節機能障害に対しての疼痛効果はあるも、筋・筋膜性の疼痛は不明。

AKA-Hは、胡散臭い・効果があるかわからない。
そんな声がたくさんあると思います。僕もそう思っていました。

でも、効果があるのか・ないのか、どの症状に効くのか・効かないのか。
手技を使えるようになってからじゃないと判断できないと思います。

そう思ったので、AKA-Hを勉強し始めました。

これからも関節の治療やAKAに対する内容を記載する機会はあると思いますがよろしくお願いします。

では、お時間いただきありがとうございました。

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