言葉が安い。 上滑りした言葉。 人間から出る言葉。 本当の言葉はそんなに安くない。 本当の言葉じゃない言葉。 だからこそそこには本当よりも本当の言葉が必要。 本当を作らなければならない。 本当を形作っていかなければならない。 本当を作り込んでく作業。 それができないのに人間を作ってはいけない。
言葉で考える。 言葉で思考する。 感覚から言葉が生まれる。 感覚が先。 何となくこんな感じ。 何となくこんな感じというのも言葉。 言葉で感じる? やっぱり言葉が先? 言葉を知らない赤ちゃんはどんな感覚? だから泣くしかない? じゃあ泣くのが先。 体の反応。 言葉よりも先のもの。 言葉より後のもの。
くせがなくて食べやすい。独特のくさみがなくて美味しい。 なんてことをよく耳にしますが、だったら食べなくたっていいんじゃないかなんてことを思います。 そこがなかったら何食ったって同じじゃないかと。 最近の世の中はそんなことばかりなような気もします。 全てがなだらかにのっぺりと特徴のないものばかりになってきている。 ものだけじゃなくて、人だって土地だって社会だって。 全てのくせが、独特のものが、根こそぎ取り除かれている。 全部そぎ落としちゃったつまらない世界になっていやしませ
怒りに満ちている 身体の隅々まで あんこがしっぽの先までパンパンに詰まった鯛焼きみたいに 私自身の怒りで私自身を壊してしまいそうな恐怖 私の怒りで他人を傷つけてしまう恐怖 恐怖に怯えながらも 怒りが消えることはない 私の中の怒りすらうまく書くことができない怒り こうしている間にも私の怒りはどんどん膨れ上がっていく
家が見つからない 街を歩けばこんなに家があるのに 選り好みしている お金もないのに 家からお金にお金からこの資本主義の社会に 逆恨みは連鎖する 社会のせいにしたって何も始まらない 自分の努力が足りないだけと言われればそれまで でも苛立ちは治らない この社会の仕組みに逆恨みして 逆恨みすることで生きる力にするしかない
どこに向かっていくのか どこへ向かっていきたいのか 何がしたいのか どうなりたいのか 好きなものと一緒にどう生きていきたいのか 好きなものとどう向き合ってどういう関係を気づいていくのか。 好きなものを共有できるコミュニティを作りたいのか。 堂々と好きなものを言える世の中にしたいのか。 ずっとぐるぐる巡って 最終目標に辿りつきそうで辿りつかない どこかで無理やり切断して 一定の方向を指し示したい
私はいったい誰なんだろう 名前というものはついている 私を認識する私もいる気がする 本当の私 そんなもの存在しないかもしれない それぞれの私が本当で それぞれの場所にそれぞれの私がいるだけ そうかもしれない 私はこれが本当の自分かもしれないという瞬間がある でもその瞬間を誰かの前に差し出すことはできない できる可能性もある でもそれはとても薄い皮で覆われている 見えそうで見えない 出てきそうで出てこない そんな本当の自分を優しく包んであげたい
また一年が始まる。 そして終わる。 今年ももう終わるのかと365日後には口をついて出る。 毎年その繰り返し。 ループ。 ループし続ける人生。 その円環を打破したい。 円環にもつれを起こしたい。 捻じ曲がって飛び出して、予定調和の世界を突拍子もないところへと誘いたい。 それが今年の目標。
書こうとして何も思いつかない。 思いつかないことを書く。 書こうとしないと思いつかないことも思いつかない。 思いつかない日があるということも思いつかない。 言葉遊びのようだがそれは大切な気がする。 とにかく何も思いつかなくても、思いつかなそうでも書こうとする。 白紙の画面や紙に向かう。 それと睨めっこしてみる。 本当に何も出てこなかったら諦めたっていい。 でも本当に何も出てこなければ。 すぐに諦めない。 何も考えていないようでも1日に膨大な思考をこねくり回している。 それ
住みたい街がいくつかある。 そこは憧れの街。 その街にどういう商店街があるか、スーパーがあるか、飲み屋があるか、喫茶店があるか、橋があるか、川があるか・・・ 今は色んなことを事前に調べることができる。 そして、その街のイメージがどんどん膨らんでいく。 そのイメージにあこがれてしまう。 その状態でたまたまそこに行く機会がやってくる。 とてもワクワクしながらその街に赴く。 行ってみたいお店や行ってみたい場所に足を運ぶ。 あれ・・・何か違う。 あれだけイメージの中でキラキラして
トイレに行くたびに血が出るという。 妊娠している妻。 とても不安になる。 妻はもっと不安だろう。 血液。 血。 かくも人を不安にさせる。 体の中を見ることができない。 体というブラックボックス。 その中が今、一体どうなっているのか。 その赤黒いものはなぜ出てきているのか。 何がどうなって出てきているのか。 わからないということは不安である。 どんどん不安を煽ってくる。 命には時間がかかる。 生まれるまでの時間。 不安な時間。 どうか無事にと祈る長い時間。
休みはあっという間 今月もあっという間 今年もあっという間 全部あっという間 あっという間って言いたくない あっという間ってどうやったら言わないようになるんだろう あっという間に過ぎた過去を考えなければいいのかな あっという間の後の今を生きればいいのかな 考えているうちに あっという間に日が暮れる
なぜこんなことになってしまったんだろう なぜこんな目に遭うのだろう なぜ私だけが なぜあの人ではなく なぜ私なのか なぜに答えはない ただ偶然 ただたまたま そうなってしまっただけ でもそこに答えが欲しい 意味が欲しい 納得が欲しい いくら考えても 答えの出ない問いに 深く傷ついていく
夢うつつ 喉を大蛇が 這い回る すでに胃の中 白日の下
なぜこんなに心を惹かれてしまうのだろうか。 このとんかつという食べ物に。 衣を纏ってサクサクに揚げられた豚肉に心躍ってしまう。 揚げている時の音もたまらない。 美味しい音がする。 ソースで食べても辛子をつけても塩で食べてもいい。 塩で食べると少し通ぶってる感じもするが。 それでもどちらで食べても美味しい。 私はロースが好きだ。 程よい脂身。 そこをレモンと塩でさっぱりと。 やっぱり通ぶってるのか、私。 サク、ジュワ、サク、ジュワ。 口の中のハーモニーである。
あっ!今日が終わるー となって、本当に終わる 今日よありがとう!