【初音ミクシンフォニー5周年】VOCALOID×オーケストラの化学反応、堂々のパッケージ化(text : 板谷祐輝)
2020年10月17日(土)のパシフィコ横浜公演“初音ミクシンフォニー2020 ~5th Anniversary~”を余すことなく収録したBru-rayとCDが、2/3に発売されました。こちらを誌面より先にいち早くご紹介します。テキストは板谷祐輝さん。
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Art by Rella © CFM
2007年「初音ミク」が誕生して以来、数々の名曲と名アーティスト、もといボカロP(ボーカロイドプロデューサー)が生まれて、今もなお“彼女”
は進化し続けている。その進化の一つがこの「初音ミクシンフォニー」だと僕は考える。
「初音ミクシンフォニー」はフルオーケストラアレンジされたVOCALOID 楽曲を演奏する公演で、2016年に初音ミク10周年に先駆け企画された。この祭典は好評を博し2020年に5周年を迎え、今回その10月17日に行われた横浜公演がBlu-rayとCDでリリースされる。演奏は、栗田博文が指揮を振る東京フィルハーモニー交響楽団。そして初音ミク・鏡音リン・鏡音レン・巡音ルカ・MEIKO・KAITO が、公演の進行役としてスクリーンに登場した。
コンサートのスタートを飾ったのは、初音ミクシンフォニー5周年を祝し、書き下ろしたジミーサムPによる新曲「舞台」。オーケストラと初音ミクの協奏を冒頭から魅せてくれた。
【初音ミクシンフォニー5周年テーマ曲】舞台【初音ミクオリジナル曲】
続いて、過去の公演でもお馴染みの「メルト」を筆頭に「白い雪のプリンセスは」「深海少女」など往年の名曲をオーケストラが演奏。ピアノやヴァイオリンソロが活かされ彩り豊かな音色変化こそ、オーケストラアアレンジの醍醐味であろう。
【鏡音リン、鏡音レンコーナー】と題された部では「メランコリック」「劣等上等」を演奏。リン/レン2人のVOCALOIDとともにティンパニが映える楽曲アレンジには高揚感を禁じ得ない。
【ビッグバンド・オーケストラ編成コーナー】では13分に及ぶVOCALOID ミュージカル「Alice in Musicland」を皮切りに、クラシカルな雰囲気とはまた違ったビックバンドの響きのメドレーを演奏。過去の公演ではピアノ五重奏や小編成アレンジなど特徴的な編曲はあったが、金管とがサックス加わった迫力のステージは2020年の新たな試みだろう。
他にも、巡音ルカ/ MEIKO のスペシャルデュエットで披露した「No Logic」、名曲「初音ミクの消失」の新規アレンジから「依存香炉」など最新曲をいち早く網羅する、ワクワクが止まらないプログラムである。
【初音ミクシンフォニー2020】Last Night, Good Night feat. 初音ミク【オーケストラ ライブBlu-ray&CD】
初音ミクシンフォニー5周年のためにデザインされた「蓄音機ミク」による美麗な映像、ミクダヨー(着ぐるみ初音ミク)の登場などVOCALOIDファンの心を掴む演出が随所に散りばめられておりエンターテインメント性の高いコンサートであったことが感じられる。通常は電子音であったりポップス色の強いVOCALOID楽曲が、オーケストラで奏でられることで全く違った音楽に成っているというのは言うまでもないが、観ても聴いても楽しいこの公演を是非もう一度体感してもらいたい。また、時節柄コンサートホールでの演奏は難しくなっている昨今だが、2021年公演も行われることが決定した。来年もこれからも、“彼女”たちの進化はまだまだ止まらない。
【初音ミクシンフォニー2020】横浜公演ダイジェスト映像~2019 大阪公演 Christmas Special 【オーケストラ ライブBlu-ray&CD】
release information
■初音ミクシンフォニー Miku Symphony 2020 オーケストラ ライブ Blu-ray
■初音ミクシンフォニー Miku Symphony 2020 オーケストラ ライブ CD
▼ワーナーミュージックジャパン 初音ミクシンフォニー公式サイト
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