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【ゲーム感想】「私牛乳が大っ嫌い。」ーMilk outside a bag of milk outside a bag of milk

※この記事は、「ホラー」「精神的恐怖」に関するコンテンツが含まれています。
苦手な方はご注意ください。



はじめに

こんばんは。
かぐやです。

前回、『Milk inside a bag of milk inside a bag of milk』というゲームの感想・考察記事を書きました。

今回は、その続編にあたる『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』が
どのようなゲームなのか?
このゲームをやってみて感じたこと
を書いていきます。



⇩前回までの記事はこちら



※以下、
『Milk inside a bag of milk inside a bag of milk』を「インサイド」、
『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』を「アウトサイド」
と書きます。






どんなゲーム?

このゲームは『Milk inside a bag of milk inside a bag of milk』の続編です。
続編は、一作目の最後のシーンから始まります。
ゲームの特徴:
- 幻覚的な雰囲気の中、紡がれる言葉のピラミッド構造。
- 少女の歪んだ認知力で見た世界を反映したピクセルグラフィック。
- 多様なルート:ゲームの進め方は様々。ただし、たどり着くのが困難なセリフや画像、シーンがあるため、少女が隠している気持ちを全てさらけ出すには本当の意味で親密にならなければいけない。
- 切なくハラハラするサウンドトラック。

出典:Steam『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』ストアページ


『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』は、『Milk inside a bag of milk inside a bag of milk』の続編にあたる作品で、選択肢を選びながら主人公の謎を紐解いていくビジュアルノベルゲーム。

2021年12月16日にSteamでリリース。
2022年7月19日に日本語対応しています。

前作同様に、プレイヤーは主人公のイマジナリーフレンドとして、彼女と会話し、選択肢を選んでいきます。


始めにアニメーションが入り、インサイドでの少女が牛乳を買って帰ってくるまでの一連の流れを第三者視点で見ることができます。

また、前作とは異なる点がいくつかあります。

1つは、ゲームの外観が変化している点。インサイドでは、赤紫色が中心ですが、アウトサイドでは赤と黒色を基調としたシーンがメインとなっています。

また、今作では少女の視点ではなく、少女と面と向かって会話をするようなシーンが多いです。

インサイド。赤紫色が基調。
アウトサイド。赤と黒が基調。

さらに、ゲームクリアにも変化があります。インサイドでは、プレイヤーが少女にとって適切な選択肢を選び、少女が牛乳を買い、家に帰るまでゲームを進めることが出来ればクリア出来ます。

しかし、アウトサイドでは、前作のようなゲームオーバー要素はありません。選択肢だけでなく、少女の部屋を探索するフェーズがあります。その中での選択や探索したものによって、5つのエンディング(夢)のうちどれかを見ることができます。

少女の部屋。


プレイしてみて

※以下、『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』のネタバレを1部含みます。



前作ではほとんど赤紫色のドット絵のシーンしかありませんでしたが、
冒頭のアニメーションや、選択肢による会話の分岐、そしてエンディングの分岐…と前作よりも要素がたくさんあります。

ゲームの内容は得られる情報・文章量もインサイドの倍以上あります。

また、アウトサイドはインサイドのようにビックリ要素もありますが、前作よりもシリアスな雰囲気も相まってより緊張感・恐怖感を感じました。
中盤以降は少女との会話がほとんどで、前半にホラー要素が集中しているので、苦手な方は気を付けて。


前作同様に世界観にマッチしたサウンド、少女の思考から作り出される独特な表現も前作同様。

と前作以上に要素がたくさんあり、作りこみがしっかりしていて、完成度が非常に高いゲームでした。


内容については、
インサイドではほとんど少女についてはほとんど語られませんでしたが、アウトサイドでは、探索フェーズなどを含めて、少女との会話から少しずつ過去が明かされていくような構成になっています。


ただし、アウトサイドを通して得られるのは、
「答え」ではなく「情報」です


プレイヤーは結果的に、少女の記憶の断片を得ることしかできない。
そこには、「楽しいこと」も「救い」もないのです


少女が寝た後にエンディングとして夢を見ることになりますが、どの分岐を辿ったとしても、「救い」もないし、全部後味が悪い。


私は初見でプレイして、「視線を落とす」というエンディングを解放しました。

後々全てのエンディングをみましたが、個人的にこれが一番深く、そして心が苦しくなりました。私にとって、このエンディングは作品の独特な表現が凝縮された文章で、少女だけではなく、自分に対する問いかけが特に強く感じられたからです。


インサイドの感想でも述べましたが、私はこのようなジャンルのゲームは得意ではないです。

ですが、私はこのゲームに「興味」を持った。
ゲームが表現する世界を知りたくなった。
興味があったからこそ、最後までプレイし、記事を書こうとも思えた。

そのくらいこのゲームはプレイヤーを世界観に「引き込む」力があり、それが魅力だと感じました。


しかし、このゲームを全てやり終えた時には、与えられた「文章」と「情報」で頭がいっぱいになり、モヤモヤしました。

そのため、前作同様に考察を文章にまとめることで自分の考えをまとめ、そのモヤモヤを解消できればいいなと思っています。


まとめ

私が、『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』をプレイして感じたことは、

・前作同様に世界観にマッチしたサウンド、独特な文章、そしてホラー要素に恐怖感を駆り立てられた。
・アニメーションや分岐要素など、作りこみが前作よりも多く、ゲームとしての完成度が高い。
・前作以上の文章と情報を与えられるため、プレイヤーは情報処理をしたり、考察することで作品を受け取る必要がある。
・後味の悪い終わり方ではあるが、ゲームが創り出す世界観に「引き込まれる」のが魅力。


おわりに

是非、『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』は『Milk inside a bag of milk inside a bag of milk』と合わせてプレイして、ゲームが創り出す世界観を体験してほしいです。

次回はアウトサイドの考察を投稿します。


最後まで記事を読んでくださった皆さん、ありがとうございます。

この記事が良かったら、スキやコメントなど 気軽にリアクションしていただけると嬉しいです。





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かぐや(旧)
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