【自分に合った1冊はどれ?】西西辞書を比べてみました!
こんにちは、セルバンテス書店のスタッフCです。
今日は【西西辞書】について書きたいと思います。これ実は、私たちがnoteに引っ越してくる前のブログでも書いた内容なのです…が、自称結構役立つので改めて書きたいと思います。
どのような内容かというと、当店で扱う西西辞書3タイトルをピックアップし、実際にそれぞれどう違うのか比較してみよう、という記事です。辞書の形は紙媒体だったりオンライン閲覧などいろいろあるかと思いますが、今回は紙の西西辞書を探している方の参考になれば…と思います。
西西辞書とは
では西西辞書とは?ですが、スペイン語を引くとスペイン語で意味が載っている辞書のことです。辞書によって説明の仕方に差があったり、例文の有無が異なったり、語源が掲載されていたり、西西辞書といっても色々な種類があります。(きっと英英辞典などほかの辞書も同じですよね。)
まだスペイン語を勉強し始めたばかり…という場合はいきなり西西辞書を使うのは難しいかもしれませんが、勉強してしばらくしてくると(初級の終わり~中級頃から?)「西西辞書があってもいいな、使ってみると意外と使いやすいな」となる時が急に来る気がします。私も最初は西和辞典を使っていましたが、今は西西辞書と両方組み合わせながら使っています。
比較方法
では具体的にどうやって比較するかというと、3つの異なる辞書で同じ単語(動詞)を引いてみて、それぞれの辞書でどのように説明されているかを見ていきたいと思います。
ちなみに、これは辞書の選び方の一つでもあって、「自分に合った辞書はどれかな?」と探す際は、同じ単語をそれぞれの辞書で引いて比べてみて、
説明が一番しっくりくるものを選ぶ、のが一つの手です。
この3冊で比較します!
では、今日参加する辞書のみなさんをご紹介。同じ出版社から出ている3タイトルを比較します。
(収録単語数など各辞書の詳細はここでは省くので、それぞれの商品ページをご覧ください…)
(手前から)
①.Diccionario PRIMARIA-BÁSICO DE LA LENGUA ESPAÑOLA [DIC00771]
▶こちらはネイティブの初等教育(低学年)向けの西西辞書です。説明文がやさしめ、かつ中身はカラーでイラストも多いので、スペイン語を勉強中の方で、特にはじめての西西辞書としておすすめできる1冊です。
②.Diccionario PRIMARIA-INTERMEDIO DE LA LENGUA ESPAÑOLA [DIC00758]
▶こちらはネイティブの初等教育(高学年)向けです。
①の辞書より収録語数が増えるので、文字がギュっと詰まっています。イラストはありますが、中身がカラーではなく白黒なので(ストイックなイメージ)、ビジュアル面の賑やかさは①の方が上かなと思います。
③.DIC. PRIMARIA-AVANZADO DE LA LENGUA ESPAÑOLA [DIC00759]
▶こちらはネイティブの初等教育(高学年)~中学生向けの1冊。
①と②よりも多くの語を収録しています。②とは違い中身はイラストともにカラーになるので、言葉を調べていても退屈しずらいのでは…と思います。
動詞<abordar>を引いてみた
さっそく!
今日調べてみるのは<abordar>という動詞です。
これは、今朝とある出版社から来たメルマガにこう書いてあったのですが、
<Hemos querido abordar diferentes perspectivas en el post de esta semana.>
abordarってどういう意味?と思ったのでこの単語を調べようと思います。
(ちなみに、noteはイタリック表記ができないのですがの、実際の辞書では意味の説明の後に出てくる例文はイタリックで表記されているので、他の説明と区別しやすいです。)
①.Diccionario PRIMARIA-BÁSICO DE LA LENGUA ESPAÑOLA [DIC00771]
<abordar>
1. Empezar a ocuparse de un asunto: Cuanto antes abordes el problema, antes encontrarás la solución.
2. Dirigirse a una persona para proponerle algo: Me abordó un desconocido en la calle.
3. Chocar un barco con otro, por accidente o con intención de atacarlo: El buque no pudo ver el pesquero y lo abordó.
FAMILIA: abordaje
どうでしょう?あ~なんとなく、なるほどね~という感じでどういう意味か分かりますよね。
説明文自体の言葉遣いも難しすぎずちょうど良い感じがします。単語と同じグループの言葉(FAMILIAの部分)が掲載されている点も役立ちポイント。
②.Diccionario PRIMARIA-INTERMEDIO DE LA LENGUA ESPAÑOLA [DIC00758]
<abordar>
1. Referido a una embarcación, chocar, rozar, o encontrarse con otra, de manera fortuita o con un determinado fin: Un barco pirata abordó a las naves para saquearlas.
2. Referido a una persona, acercarse a ella para proponerle algo o para tratar algún asunto: Me abordó en un pasillo y me pidió que lo votara como presidente.
3. Empezar a ocuparse de un asunto, esp. si plantea dificultades: En la reunión se abordará el problema del nuevo aparcamiento.
4. Referido a un medio de transporte, subir a él: Todos los pasajeros abordaron ya el avión.
SINT. Constr. de la acepción 1: abordar A algo
①に比べて1つ意味が増えましたね(4つ目です)。
そして説明文や例文も少し難しい言葉でより細かく書かれているので、スペイン語初心者というよりかは、中級レベルで西西辞書を探している方に良さそうです。最後の<SINT. >というのは、構文のことみたいです。
③.DIC. PRIMARIA-AVANZADO DE LA LENGUA ESPAÑOLA [DIC00759]
<abordar>
1. Referido a una embarcación, chocar, rozar, o encontrarse con otra, de manera fortuita o con un determinado fin: Un barco pirata abordó a las naves para saquearlas.
2. Referido a una persona, acercarse a ella para proponerle algo o para tratar algún asunto: Me abordó en un pasillo y me pidió que la votara como presidenta.
3. Empezar a ocuparse de un asunto, esp. si plantea dificultades: En la reunión se abordará el problema del nuevo aparcamiento.
4. En zonas del español meridional, referido a un vehículo, subir a él.
ETIMOL. De bordo (costado exterior de las naves).
SINT. Constr. de la acepción 1: abordar una nave {A/CON} otra.
説明分や例文はほぼ②と同じですね。最後に<ETIMOL. >があり、語源を紹介してくれています。②同様、中級レベルの方には①よりはこちらの方がおすすめです。
②とどう違うの?という点は、まずは収録語義の数が一番大きな違いだと思われます。こちらの③の方が多いです。あと、1つの単語に対して載っている意味は②とほぼ同じですが、語源など②にない説明があるのも特徴です。中身もカラーなので、②より賑やかかな内容な印象もあります。
まとめ
ということで、こんな感じで比べてみましたがどうでしょう?
説明の仕方は①が一番やさしく、はじめての西西辞書を探している、という方におすすめです。
②と③は掲載される意味が増えたりと、より詳細に説明してくれることがわかったので、中級レベル以上の学習者の方に良いですね。特に店頭だと、今までは①を使っていたけれど、レベルが進むにつれて物足りなくなってきた…という方が②や③を選ぶことが多い印象があります。
そして、最終的には、収録語義数やカラーか否かなど、自分のニーズに合う方を選ぶ…といった感じでしょうか。
また、3つに共通しますが、例文が併記されているのもどのように使うのかがわかるのでありがたいです。もちろん単語によっては、同義語や反義語が掲載されている場合もあります。
今はスマホですぐに調べられますし、もちろんその方が早いですけど、紙の辞書を持っておくと、「探す→読む→頭に入れる」ということに時間がかかる分頭に入る気がします…!(まあそれでも自分は一発じゃ覚えられないので何回も同じ単語を調べてしまう派の人間ですが…笑)
あとは、例文や関連語なども周辺の言葉も目に入ってくるところも結構良いです。
ということで、西西辞書の比較でした!
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