未読の選書リストは極めて有用〜『時間をかけて考える 養老先生の読書論』〜【11月読書本チャレンジ6】
本日取り上げるのは、読書の方法論というよりは書評を集めた本です。著者は養老孟司氏。『バカの壁』シリーズその他たくさんの著書を出していらっしゃる方です。
私も自分ではジャンル構わず読む方だ、と思っていたのですが、養老先生に比べれば微々たるもの。この中で読んだことのある本はほとんどありません。ひとつにはドキュメント性の高い本をあえてピックアップしてあるということも関係するのでしょうけど、やはりサイエンス関連に何かを深く突っ込んだ本は科学者でも研究者でもない者にとっては、そもそも知らなかったり、興味を持ちにくかったりする本が多いです。
それでも第1章で紹介されている本は読んだことがなくても興味津々のものが多いですね。「心と身体」と副題がついている章です。私にとって第一に切り口は「ことば」ですが、その言葉を認識するのは「脳」であり、その脳が何を知覚する、もしくは認識するか、ということになると、物理的な身体性を考えないわけにはいきません。以前読んだ『体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉』という本でも脳の認識と身体についてさまざまな視点から研究者が紹介されていてとても面白く読みました。
自分の興味関心のみで本を選んでいくと、どうしても偏ってしまいます。小説や物語でも少し趣の異なるものを読む方が新たな地平線を切り開くことになるでしょう。フィクションでないならなおさらその傾向は強くなります。認識できないところから襲ってくるフックも人生を豊かにする読書には必要だと感じました。
養老先生の本は、最近他にこの本がよかったです。
「おまえは本当に物事を理解しているのか、わかったような気がしているだけじゃないのか」と深い問いを投げかけられたように思いました。あと養老先生は亡くなった愛猫・まるの本もあるのですよね。
飼い猫に何かあったと想像するだけで泣けるネコ好きなのです、私は。表紙のスコ座りしている、まる、かわいいですね。
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