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2025年ウェルネス市場成功の鍵とは? 最新マーケティング戦略を解説<セミナーレポート>

皆さま、こんにちは。
インテグレート広報の角田です。
本日は、1/29(水)に開催したグローバルニュートリショングループ×インテグレート共催Webセミナーの模様をお届けします。


セミナータイトルは
『2025年ウェルネス市場で成功する戦略とは~機能性表示だけでは売れない時代にどう立ち向かうのか~』

昨今、弊社がお付き合いのある食品会社の方から、「機能性表示食品制度やトクホ(特定保健用食品)などを使っても売り上げが伸びない」というお声を頻繁に耳にします。
実際、機能性表示食品制度の届出をされた中で、売り上げが好調なものは数%に留まっているというデータもあり、ヘルスクレームの表示だけでは売れない時代が来ていると言っていいでしょう。
そのような時代において、ウェルネス関連の商材・サービスをどうマーケティングしていけばよいのか。
海外・国内のトレンド分析や最新の研究情報なども交えながら、生活者に選ばれる戦略について解説しました。

講演①:グローバルニュートリショングループ 武田猛氏

機能性表示食品(FFC)とは?
FFCとは Foods with Functional Claims の略称で、事業者が科学的根拠に基づいて機能性を表示し、消費者庁に届け出た食品のことを指します。特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品とは異なり、企業の自主的な届出により市場に流通する点が特徴です。

グローバルニュートリショングループ×インテグレート

機能性表示食品が市場で成功するために重要なポイントについて
科学的根拠・法規制の順守・ビジネスの視点という3つの要素のバランスが不可欠であると武田氏は語ります。

国内外の食品市場規模や、機能性表示食品の売上動向を紹介しつつ、成長の課題について解説しました。特に「期待したほどの効果を感じられない」という消費者の声は、業界全体にとって無視できないポイントの一つです。
機能性表示食品では、誇大な広告表現や消費者の誤認を招く表現を避けること、
そして 適格かつ信頼性のある科学的根拠をしっかり持つことが重要であると解説しました。

また、海外の事例を交えながら、事業者が持つべき意識やエビデンスレベルの重要性についても解説しました。

グローバルニュートリショングループ×インテグレート

講演②:インテグレート 藤田康人

血圧を下げる、体脂肪を減らすといった、個別課題対応型の機能性表示食品が多数展開されている中、これからはターゲット層が広い「健康維持領域」にどうアプローチするかが重要であると藤田は語ります。

グローバルニュートリショングループ×インテグレート

世界の長寿地域「ブルーゾーン」の食習慣を例に挙げながら、
単一の栄養素や食品に依存せず、多様な食材をバランスよく摂ることが健康維持につながるという視点を紹介しました。

近年注目を集めるプラントベース食品についても、「動物性食品の代替」としてではなく、「植物性食品をもっと摂りたい」という意識をどう醸成するかがポイントであると説明。
具体例として、昨年注目を集めた豆乳市場の盛り上がりを取り上げ、生活者の意識変化と市場成長の関係性を解説しました。

さらに、昨年再ブームを果たしたアサイーについて、ヒットに至るまでのプロセスをインテグレート独自のマーケティング視点で分析しました。
スーパーフードの「アサイー」ではなく、メニューとしての「アサイーボウル」が流行した点に着目。TV・広告ではなく、SNSを起点に情報が広く拡散し、
カフェや大手チェーン店など、手軽にアサイーボウルを体験できる場所・機会が多くあったことがヒットの要因の1つであったと解説しました。
また、消費者によるUGCがさらなる話題化を生み、人気拡大の好循環をもたらしたことも成功の鍵であったと考察しました。

パネルディスカッション

最後は武田氏と藤田によるパネルディスカッションをお届け。

日本と海外における健康食品の捉え方や市場の雰囲気の違い、さらにウェルビーイングと食事の関係性について意見を交わしました。

グローバルニュートリショングループ×インテグレート

アメリカでは、幼少期から栄養強化食品やサプリメントを摂る「キッズニュートリション」の文化が根付いており、若年層の健康意識が高いことが特徴と武田氏は語ります。
一方、日本ではまだその習慣が一般的ではなく、若年層に向けたアプローチが市場成長の鍵を握るのではないかという視点も紹介しました。

さらに、両者が注目する食物素材や商品カテゴリについても議論を深め、市場の可能性について考察しました。
今年新たに、厚生労働省が推奨する「食物繊維の摂取基準」が見直されたことを受け、近年注目を集める『腸活』の流れがさらに加速するとコメント。腸内環境の改善が全身の健康につながることが議論され、腸を起点としたウェルネス市場の成長に期待を語りました。

また、特定の成分や栄養素を「オンする/オフする」のではなく、食事全体の質とバランスを重視することが大切であると両者は語ります。日々の食事を基本としながら、不足しがちな栄養素をサプリメントなどで補うという考え方が、これからの健康維持には欠かせないと説き、本セミナーを締めくくりました。

-------------------------------------------------------------------------------------本セミナーには多くの方々にご参加いただき、機能性表示食品の市場動向や健康食品の未来について議論を深める機会となりました。
「機能性表示食品をはじめとした、国内外の食品市場の市場動向について考えるきっかけとなった」
「健康食品分野で商品開発・マーケティング戦略を考えるヒントとなった」などの声もいただき、大変うれしく思います。

今後も有益な情報をお届けできるよう努めてまいります。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

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