先輩から学ぶ就活(1) 就活が自分を変えた 【就活インタビュー】
はじめに
先行きのわからない就職活動を進めていると、誰しもが悩みや不安を抱えがち。
そんな就活生の皆さんに向けて、先輩就活生のリアルな体験談をお届けします。
今回は、大手外資系ITコンサルの内定を獲得し、現在も入社に向けて積極的に学び続ける先輩就活生Aさんに、これまでの就活についてお話を伺いました。
3年生の3月から就活を始める
ーいつから就職活動を始めていたんですか?
私はIT業界を志望していました。
だから就活を始めるのも早くて。
大学3年生の3月から就活を始めて、9月にはエントリーシートを提出して、11月からは本選考と、かなり早いスケジュールでした。
ーIT業界ならではスケジュール感ですね。
IT系コンサルを志した理由は、自身の経験とビジネスマンとしての将来像
ーそもそも、なぜIT業界やIT系のコンサルを志望したのですか?
実は、交通事故で負傷したことで、体の一部が動かせない時期がありました。
その時、たとえ体を動かせなくても、身近で接することができたITに興味を持ったんです。
同じように体を動かせない辛さを感じている人の役に立てたら、という思いですね。
ーそれはすてきな考え方ですね。でも、福祉などの業界には興味はなかったんですか?
将来の自分のビジネスマンとしての市場価値、という観点からも考慮しました。
ITテクノロジーの分野はこれからますます発展していく業界ですし、他の分野でもITテクノロジーはどんどん求められていくと思います。
あとは、やはり年収などの給与の面も大事ですよね。
人の助けになりたいという気持ちに嘘はありませんが、社会への貢献と自分の将来像の両方を考えて、業界や企業を選びました。
就活では自分が成長できる環境を追い求めた
ー就職活動ではどのような企業を志望していたんですか?
就活では、今の自分からはレベルが高い企業を中心にチャレンジしました。
人ってどうしてもその環境に合わせてしまう部分があるのかなって思うんですけど、自分から高い環境を追い求めて、自分が成長し続けないといけない環境に身を置きたいと考えています。
あとは、自分が入社した後も能力を磨けるような環境があり、若手を育てるナレッジが十分にある企業かどうかも重視しました。
一緒に働く人からどれくらいフィードバックがもらえるのかという点も重視しましたね。
今の時代は同じ企業にずっといるよりも、転職をすることが当たり前だと思うので、新卒では今後転職しても通用できるスキルを身につけられる環境に身を置きたいと考えていました。
就活を通じて周囲とのギャップに気づく
ー就活生って実際よく「成長したい」って言いますよね。それって、就活のためじゃなくて、本心ですか?(笑)
本心です(笑)
正直、自分は今でこそ成長したいという意欲を持っていますけど、これまではそういったことは真剣に考えたことがなかったんですよね。
勉強とかも、あまりしっかりやっていなかったタイプでした。
ただ、企業が開催するインターンシップに参加した際に、周囲とのギャップをすごく感じたんです。
周りの参加者は、高校生から自分でITについて勉強している人だったり、大学で情報関係について専門的に学んでいる人だったり。
自分より知識も持っているし、努力もしている人たちばかりでした。
このギャップに気がついたのが就活の時で、そこから自分を成長させなければという危機感を持ち始めました。
挫折が成長の機会に インターンを通じて成長
ーインターンで周囲とのギャップに気付いた後に、どのように行動したんですか?
まさにそのインターンをきっかけに自分自身が大きく成長したと思います。
インターンでは自分に対して厳しいフィードバックや、批評的な意見を多くいただきましたが、同時に自分がもっともビジネスベースで磨かれた経験でもありました。
意識の部分でも変化しましたし、人とのコミュニケーションやリーダーシップの取り方など、スキル面でも成長できたと思います。
例えば、当時参加していたインターンでよく言われていたのが、「絶えずブラッシュアップさせること」です。
自信のあるアイデアであってもブラッシュアップし、1つの意見を磨いていくことが大切であると教わりました。
ーその後の本選考に向けては、どのような準備をされたのですか?
業界分析を通して知識量を増やしたり、自己分析を繰り返したりしていました。
個人の性格や能力などはすぐには変えられない部分がありますが、知識や自己分析についてはやればそれだけ変わるかなって思います。
あと、面接はとにかく場数を踏んで、対策しましたね。
夏のインターンに応募した際の面接も練習になっていたかなと思います。
ー変えられない部分ばかり見て諦めるのではなく、目先のできることから取り組むことが重要ですね!
憧れの企業にそのまま入社でいいのか?進路先の悩み
ー大手企業の内定を複数獲得されていますよね。その中からどうやって進路先を選んだのですか?
実は、ずっと憧れていた企業から内定をいただいたのですが、色々考えて、違う企業の内定を承諾したのです。
ーええ!憧れていたのに、ですか?
はい。
今までは、BtoCで知名度があることや、企業のホワイトなところ、リモートで働けることなどにすごく惹かれていたんです。
ただ、内定をもらって落ち着いて一度考えてみると、「あれ、自分はこの企業の知名度や福利厚生にしか興味ないのかも。」と気づきました。
ー企業の色々な面を考慮するようになった、ということですか?
そうですね。
実は、親や社会人の方にも色々アドバイスをいただいていたんです。
その時に、やはり企業としてのバランスや成長性、業務内容などを考慮するべきだと言われましたね。
自分も企業のブランドにぶら下がって生きていくのではなく、スキルや専門性を身につけたいと思っていたので、内定承諾の時に改めて企業を比較しました。
福利厚生だけではなく、「その企業で自分がどのようなスキルや専門性を得られるのか」までを考慮したら、当初憧れていた企業ではなく、他の企業に行くことに決めたんです。
ー思い切った決断ですね。
必ずしも、当初の憧れの気持ちを優先しなくてもいいかなって。
自分は元々企画やマーケティングなどを志望していたんですけど、ただ企画やマーケティングってその業界の知識などの前提知識が豊富にある人がやる職種じゃないですか。
だから、就職活動のなかで、まずは自社の商品や業界について知識を得られる職種がいいなと思って、希望の職種を営業に切り替えたんですよね。
憧れだけじゃなくてどのようなスキルを身につけられるのか、もよく考えました。
自分の選択に誇り
ー内定を承諾した後に、「やっぱりこの企業でいいのかな..」と不安になったりする内定ブルーを経験する就活生もいると聞きますが、内定ブルーは経験しましたか?
いや、全くないですね。
どちらかというと、自分の選択に誇りを持っています。
総合的に企業を考えた上での選択でしたし、実際に今の企業の内定を承諾して良かったって思っています。
というのも、内定承諾後にもフィードバックの機会があったり、入社後に向けてスキルアップするための学習ツールを提供していただいたりと。
まさに自分が成長するための環境が整えられているなと、内定承諾後の今、改めて実感しています。
ーよく考えた上だからこそ、後悔のない選択ができたんですね!
入社に向けて、準備を進める
ー本当に成長意欲が高くて、すごいですね!
ありがとうございます(笑)
今は4年生で大学の授業もほとんどないので、来年の入社に向けて、資格の勉強や英語の勉強を進めています。
将来はGAFAなどの世界を牽引する企業でも通用するスキルをもった人材になりたいと考えているので、今から自分をできるだけ高めたいと考えています。
ー入社後を見据えているからこそ、絶え間ない努力を続けられるんですね!
後悔のない就活のためには、早く自分と向き合うべき
ー最後に、就活生の皆さんへのメッセージをお願いします。
就活は、早め早めの準備が大切だと思います。
周囲の環境にもよるかもしれませんが、大学4年生の3月から就活を始めればいいという印象を持っている大学生も多いように感じます。
例えば、「インターンは行っても行かなくてもいい」とか「本選考から頑張れば一緒」とかですよね。
もちろん、選考はインターンの参加の有無に関わらず、公平に行われるとは思います。
ただ、夏のインターンから積極的に動いている人と比べると、どうしても面接の場数も踏んでいないし、自己分析も甘く、業界の知識もあまりない状態で本選考に進むことになります。
周囲がやっていないから自分もやらないのではなく、周囲がやっていないからこそ、自分はやるという姿勢のほうが良いのかなと思います。
ー就活は必ずしもうまくいくことばかりではないと思いますが、夏インターンの面接に落ちてしまった就活生にメッセージはありますか?
それは、完全に準備不足か、準備の仕方が悪かったかのどちらかかなと思いますね。
ー厳しいですね...!
厳しい意見になってしまいました(笑)
でも、実際に準備不足だと簡単に落ちてしまうんですよね。
もちろん、夏インターンはかなりの人が面接で落ちてしまいますので、落ちることは珍しいことではありません。
ただ、「倍率が高いから自分が落ちたんだ」とか「人気の企業だから自分が落ちたんだ」とか、倍率のせいにしていては本選考は突破できないのかなと思います。
まずは自分の力や準備が足りなかったことを認めて、秋インターンや冬インターンに挑戦することが大切だと思います。
おわりに
インタビュー側が圧倒されるほど、入社に向けてキラキラしていたAさん。
就活をきっかけに変化したAさんの姿には、就活生の皆さんも就活のヒントを得ることができたのではないでしょうか。
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