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『無常の上に咲く花 』を描いたドラマ 海に眠るダイヤモンド


1955年…長崎県の端島と2018年の東京を舞台にした物語。

過去のパートでは、主人公や幼馴染達が働いたり、恋をしたり…登場人物の姿が丁寧に描かれます。

私は現代パートにも凄く注目しました。謎の女性いづみが誰なのか…玲央に近付いた理由が何なのか。
彼女は家族と居ても複雑な表情をしているし、玲央は冷めた目をして流されるままに生きていました。

いづみは玲央に自分の仕事を手伝う様に言うのですが、どうやら彼に自分の生き方を再確認してほしかった様です。
そしてそんな彼を見守りながら、玲央をそばに置く事で自分の人生をも変えようとしていました。

玲央は自分に似ているという『いづみの忘れられない人』である鉄平の事を調べる様になります。

すると、いづみは過去パートで杉咲花さんが演じている朝子だった事が明らかになるのです。




先週放送された第六話の話をします。

鉄平の兄進平とリナは子供を授かり出産…賢将と百合子が結婚式を挙げました。
いよいよ、鉄平は朝子に愛を告げますが…その時の二人が演技とは思えないと話題になりました。

インスタグラムのリールで見て気づいたのですが、鉄平が何度も口ごもってなかなか言えないでいるのですよね…
凄く初々しいし、本当に緊張している様に見えますよね。


朝子を描いてみました…白いエプロンと
前髪をピンで止めた『食堂の朝子』
スタイルが本当に似合う杉咲花ちゃん
素朴で可憐な端島の女の子がピッタリ!


鉄平達を見ていると、家族の幸せの連鎖や、命のバトンを繋ぐ姿にとても胸が熱くなります。

毎回ドラマの冒頭、スポンサー紹介のバックに、登場人物達それぞれの家族写真が写るのですが…物語がすすむにつれ、構成するメンバーが入れ替わりながらも、更に歴史を刻んで行きます。

愛が連鎖していると思いました。




そのタイミングで発表された主題歌KingGnu『ねっこ』のMV。
このMVも、あたたかい愛の連鎖を感じさせるものでした。登場する少女の幸せに満ちた笑顔にそれが集約されています。


純粋無垢な可愛らしい子供の笑顔。

これ以上の物は無い気さえします。


私も、小さな頃に、こうやって無邪気に笑って過ごしたかったなぁ…と、ふと思いました。

大人になった今の自分が母の様にして…小さな私を抱きしめてあげたい様な気分。
笑顔の少女に複雑な感情を抱きながらも無垢な姿に涙が止まりませんでした。

私が鉄平達の生きる姿に心が惹きつけられるのも、そういった私自身が生まれた境遇から来るものだと思います。

ドラマを見て、愛情の連鎖の素晴らしさに胸を打たれました。


そしてKingGnuのMVを見て更に


『生きている物全て…そのままで愛しく、素晴らしい…』


そんな所にまで想いがいってしまうほどに心が震えました。



ドラマ6話の様々なシーンを振り返ってみても、しみじみそう思います。

・お正月に焼いて食べるお餅のカリッという音や、お汁で煮て作るお雑煮とか。
晴れ着を着て初詣に出かけ新年を祝ったり。

・お腹を空かせて働いていると、好きな人がカステラをくれて…こっそり頬張って幸せだったり。

・『これからも、俺の人生に付き合ってよ…君の人生にも付き合うから』と突然指輪を渡されプロポーズされたり…
そんな2人を見てバンザイしたり。


当たり前の様な小さな出来事全てが『無常の上に咲く花』


永遠ではないかけがえのない時間の上に咲く、ありふれているけれど、尊い一輪の花。


生まれた命、今生きている事…
それだけで素晴らしい。


そうやって生きていたら…

自分が死んでしまっても、誰かの中で想い出として生きていたり。


誰かが苦しい時にそういった想い出が支えとなったりもする…


主題歌のタイトルに込められた『ねっこ』の意味はそんな事なのかなと…
自分や他人を支える様な…根を張る様な生き様。

難しい事じゃない…
家族や周囲の人々と助け合って…
苦しくてもそれなりに楽しく生きるって事がそこに繋がっていくのだろうな。

だからもう…
そんなあれやこれやが、背中を優しくさすってくれ、励まされている様で…
私にとってこのドラマは特別な物となったのです。
全て書き残したかったので…長くなりスミマセン💧


朝子が鉄平と育てたかったコスモスの種…玲央が植えてくれ小さな芽を出しました。
数十年の時を越えて花を咲かせたとしたら、玲央は何かを感じざるを得ないのではないかな…

それは、鉄平と朝子の愛が、時を越えて玲央を支えていく結末へと続くのかもしれません。

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