見出し画像

2022/09/21@上高地(前編)

駐車場~河童橋

@駐車場

平日の10:00、沢渡の第4駐車場に車を停めた。
他に止まっている車は両手の指で足りるくらい。がらがらだ。
一度、第3駐車場に停めたたところで、地元のタクシードライバーの方が声をかけてくれ、
「ここはバス乗り場に遠い。今日はごちゃごちゃしてないから、バスターミナルに近い第2か、停留所がある第4に停めたほうがいい」
と教えてくれた。助かった。
靴を運転用のスニーカーから登山靴に履き替える。
第4駐車場の道路沿いに停留所があり、その片隅に券売機があった。
チケットは往復2400円のほぼ1択なので迷うことはない。

バス停の名前はさわんど石見平、帰りに間違えないように
雲の多い空の下、シャトルバスに乗り込む

さわんど駐車場~上高地シャトルバスの詳しい情報は公式ページを参照。

@大正池

さわんど駐車場地区で客を乗せたシャトルバスは、上高地公園線に入ってから降車ができるようになる。
乗車から約30分ほどで大正池停留所に着き、他の多くの乗客とともにわたしもそこで降車した。
大正池は上高地のもっとも入口側に位置するポイントで、バスの中のアナウンスでも「行きは大正池で降車して河童橋まで歩き、帰りは上高地バスターミナルから乗車」が推奨されていた。
これは混雑する時期は、帰りのバスがバスターミナルで客を乗せた時点で満席になってしまい、途中の停留所からでは乗れないことが多いから、とのこと。
石見平の停留所では雲間から青空が垣間見えていたけど、ここでは重たい雲が空を覆っていて、今にも雨が降り出しそう。ちょっと肌寒い。
天気は、15:00頃に晴れる予報。まだだいぶ先。その前に一雨あるかも。

大正池は、大正時代に起きた焼岳の噴火で発生した火山泥流が梓川をせき止めて作った池だ。立ち枯れの木はそのときのものだが、梓川が運ぶ土砂が堆積し、今は池も小さくなりつつあり、また立ち枯れの木も倒れて、消えつつある。
景観を作るのも自然、それを時とともに押し流して変えていくのも自然。

立ち枯れの木は無くなりつつある
正面が活火山の焼岳

梓川にそって歩く。
同じ方向に歩いていく人は、テント泊装備の登山者のグループから、そのまま松本駅前を歩いてても違和感がなさそうな軽装の家族連れまで多種多様。
どんな格好でも浮かないだろうが、整備が行き届いているとはいえ、標高1000メートルを超えた山の中なので、体温調整がしやすい羽織りや、歩きやすいスニーカーは少なくとも必要。山の天気は変わりやすいので、晴れ予報でも雨具も持っていきたい。

@田代湿原

田代池と河童橋方面への分岐から、迫力のある穂高連峰が見える

道には多少石があるが、きれいに整備されていて歩きやすい。
大正池から写真を撮りながらゆっくり20分ほど歩くと、急に目の前に湿原が開け、正面に穂高連峰が現れた。唐突なお出ましに、しばし言葉を失う。
ここは田代湿原で、右手側に2、3分ほど歩くと田代池という池がある。

田代池、左後方に六百山を背負う

田代池は、その向こうに聳える六百山と霞沢岳の伏流水が流れ込んでいるという。
水面、木々、背後の山々、晴れていればさらに空の色のコントラストが美しいと思われる。
この辺りでちょうど雨が降り出したので、先を急ぐことにした。

@梓川

河童橋を目指すトレッカーを導く梓川の水は澄んでいて、曇天の下でも透き通っている。
ときどき、深くなっている箇所は宝石のようなブルーでいつまでも瞳にその色を映していたい気持ちになる。
今日は雨もそこそこ降っているので、とにかく先を急ぐ。

苔むした岩と水のコントラストが楽園の景色

田代池にいる頃に降り出した雨が、ウェストン碑の辺りで強くなり、しばらく木陰で雨宿りしていた。ウェストン碑は今回は雨で慌てていて訪ねそびれたので、次に行ったときに楽しみにとっておく。

梓川と、雲をまとった穂高連峰

@河童橋

河童橋と穂高連峰

ウェストン碑から20分ほどで河童橋に到着。
上高地とタグ付けされた写真で一番よく見る、つり橋の向こうに穂高連峰が肩を並べて聳える姿があった。
ただし、観光ガイドの写真と違って空の色が重い。それだけが残念。

上高地を訪ねる前に宿泊していた宿の仲居さんに、
「上高地に行くなら、穂高神社の奥宮に行くといいですよ。かわいいわらじのお守りがあります」
と言われていたので、そのまま先に進むことにした。
穂高神社の奥宮がある明神までは、河童橋から約4km、1時間ほどの道のり。

長くなってきたので、今日はここまで。
続きは次の機会に。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?