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イントロダクション

夢渡る蝶たちよ、異世界へ行きたいか?

強大な夢のチカラを持ちながら、夢の無い日常を流されて生きる、地球人。その満たされない魂は、夜の眠りの中で蝶になって異世界へ跳び、望む姿で勇者のように冒険し。

彼ら彼女らのデタラメでチートな「ヒュプノクラフト」は、時に災いを引き起こして、異世界人から魔王の如く恐れられた。

今も記憶に残る、コロナ禍の陰でウワサされた奇妙な悪夢が私たちの地球を「ロックダウン」するまでは。

もし異世界へ行けるなら、キミはどうする…?

キャラクター紹介

ユッフィー

主人公。パパさんがRPGを遊ぶ際、よく使っていたアバターが夢のチカラで独立した人格になった。自称、ドワーフのお姫様。好奇心旺盛。

パパさん/私

このお話の語り手。ユッフィーの生みの親で、アバタードライバー。貧乏独身の自称作家で、ゲームに関わる「憎しみの連鎖」を止めたいと願う。就職氷河期世代で、恋愛と結婚に心を閉ざしていたが…?

エルル

ヒロイン。酒蔵の娘で、宴会専門の戦乙女。陽気でユーモアに富み、優しいパパさんを慕っている。ユッフィーとは親友で百合な関係。いたずらっ子。

オグマ

最後のドヴェルグ。エルル達アスガルティア人の長老。過去の大戦で記憶とチカラを失い、子供の姿に。ユッフィーに惚れてちょっかいを出している。

銑十郎

ユッフィーの「設定上の夫」。アバターはサイボーグ。悪夢のRPGで共に戦う仲間として、ユッフィーに招集される。小太りのオタクな狙撃手。

リーフ

氷の都ヴェネローンの地球観測員。オタク文化に詳しい天才少年。パパさん、ユッフィー、エルルを謎の「ベナンダンティ計画」にスカウトする。

アウロラ

ヴェネローンで信仰される、オーロラの女神。ルペルカリア祭で、パパさんとエルルをくじ引きで強引にカップルにする。

これだけ覚えて!基礎設定

ヒュプノクラフト

想像を具現化する技。あらゆる魔法の根源。地球人は高度に発達した創作文化の影響で、強大な夢のチカラを持つ。日本語は思考・想像のツールとして複雑で高機能であり、日本人は潜在的に強力なヒュプノクラフトの使い手。

幻想拒絶

夢封じの結界。かつて地球人は自らの恐怖心が生み出した怪物に生存を脅かされ、地球全体を覆う結界で怪異と魔法を表舞台から追放した。しかし外へ漏れ出た夢のチカラが暴走し、創作災害となって異世界を荒らしている。

夢渡り

ヒュプノクラフトによる異世界転移。古代中国の「胡蝶の夢」の話の如く、人々が寝ている間に魂が身体を抜け出し、無意識が望む世界へ飛んでゆく。精神だけのワープ航法とも呼べ、あらゆる時間や空間をも瞬時に超える。

アバター

夢渡りで異世界に降り立った魂が変じた、実体のある化身。想像力次第で、あらゆる姿に変わりうる。ヴェネローンには変身を補助する「人形」があり収集したデータを組み合わせ多様な種族、性別、能力まで再現できる。

ガーデナー

異世界を股にかけるテロ組織。闇のヒュプノクラフトで無数の自動人形を量産し、ヴェネローンの勇者たちと全宇宙規模の抗争を展開。地球は彼らの生産拠点で、人間社会の歪みで砕けた夢のカケラを無尽蔵の資源に悪用する。

序盤あらすじ

ヴェネローン編(1夜〜4夜)

導入編。オグマとエルル、そしてユッフィーとパパさんの背景が語られる。

ロックダウン編(5夜〜)

ここから本編。2020年春、緊急事態宣言下の日本。コロナ禍の陰で人々が見た「奇妙な悪夢」の中「悪夢のRPG」へログインした者たちの冒険を描く。

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