「なわとび」と「ダークマター」:科学と遊びを結びつけるワクワク教育
キーワード:イノベーター、教育、知識、応用、仮説、宇宙、ビッグバン、ダークマター、ダークエネルギー、インフレーション、異年齢教育
子どもイノベーター塾の飛田です。
先日、「~宇宙の隠れたナゾ~ ダークエネルギーとダークマターの冒険」と題したミッション(授業)を行いました。
探偵団メンバー(塾生)は、下は幼稚園の年長さんから、上は中学生まで。幅広い異年齢教育が展開されています。
こんな広い年代の、子どもたちが同じ場所で学べるのは、「答えが1つに決まっていない問題」について考えるからです。
みなさん、宇宙というと、ビッグバンとか、ダークマターとか、ダークエネルギーとか、インフレーションとか聞いたことがある人もいるでしょう。ビッグバンは聞いたことがあるけど、ダークマターって、チョコレートの名前ですか?という人もいるでしょう?インフレーションって、経済用語のこと??と思う人もいるでしょう。
宇宙の探求
こども達にとって、今まで知らなかったことを知れることをうれしいものです。
宇宙はどんどん広がっている。それはどうやってわかったのか?最先端の科学者がどんなことを考え、どうやって宇宙の謎を探求していったのかを知ることは楽しいものです。
でも、ここで自己反論します。
・ビッグバンは、140億年前に起こりました
・その時に宇宙空間の大きさが10じょ倍に膨れ上がりました。
・この出来事をインフレーションといいます。
こんな知識って一体なんの役に立つのでしょうか?
知っていると、お金持ちになれるわけではありません。
知っていると、友達と仲良くなれるわけでもありません。
知っていると、ケガや病気をしない丈夫な体になるわけでもありません。
知っていても、あまり大したことはないのかもしれません。
知っていると、知っていることを自慢できるかもしれません。
でも、それがプラスのことなのか、マイナスのことなのか、、、、
そう考えると、知識を得ることだけでは、あんまり人生に役立つことはなさそうです。
でも、得た知識を使って、毎日の生活を良くすることに応用できたらどうでしょう?
これは、子どもイノベーター塾で目指していることの1つです。
でも、宇宙のなりたちの知識を、生活に応用するって、イメージ沸きませんよね?
そこで、「なわとび」が出てくるのですが、その話の結論の前に、どんな授業だったのかをお伝えしましょう。
宇宙を研究する科学者には、宇宙の仕組みを理論的に解明しようとするグループと、観察によって解明しようとするグループがあります。
理論的なアプローチをとるグループは、
・宇宙にあるもの(星とか)を互いに近づける力の大きさを計算しました
・宇宙にあるもの(星とか)を互いに遠ざける力の大きさも計算しました
そして、
・宇宙にあるもの(星とか)を互いに遠ざける力の方が、はるかに大きいという結果を得ました。
そこから、
・星どおしが遠ざかる速度、つまり、宇宙が膨張する速度を計算により求めました。
観察的なアプローチをとるグループは、
・星と星の距離を毎年観測して、星どおしが遠ざかる速度、つまり、宇宙が膨張する速度を求めました。
でも、計算結果と、観察結果が合わないんです!!!
(サムネイルの画像を見てください)
どちらかが間違っているのでしょうか?
両方が間違っているのでしょうか?
仮説を立てる
ここで、子どもたちに考えてもらいました。
「思った通りのことが起きていないときには、何か見落としていたことがあるはず。それって何だと思う?」
待つこと1分。
この1分は大事です。
ひらめき派のお子さんにとっては、言葉をゆっくりと整える時間になります。
じっくり派のお子さんにとっては、じっくりと考えを生み出す時間になります。
そうしたらこんな意見がでてきました。
・実際には星は早く動いているのだけど、とても遠くにあるからゆっくりにしか見えなかったのかもしれない(中学生)
・宇宙の力について知らないことがあったから計算ミスをした(小学生)
・星の速さが早すぎてちゃんと測れなかった(幼稚園生)
・宇宙から地球に光を送るときに、見える場所がずれている(小学生)
大人だって、考えもつかないような意見が、1分後には出てくるんです。
幼稚園生だって意見が言えるんです。
こうやって、たくさんの「かもしれない」が出てきました。
これを「仮説」と言います。
この仮説が正しいとか、正しくないとかを調べることができたら科学者です。
正しいと証明される前に、こうなるはず!と言えたら、預言者です。
すっげー、カッコいい!
場合によっては、ノーベル賞だってとれるかもしれません。
そんなカッコいい未来の人財を育てていくのが、子どもイノベーター塾です。
じゃあ、どうやって?
ここで、宇宙の話ではなく、身近な話に落とし込むわけです。
知識を生活場面とつなげる
こんな話をしました。
宇宙を研究している科学者たちは、計算結果と、観察結果が合わないときに、
「何か見落としていることがあるに違いない。
それが何なのか分からないけれど、私たちにはまだ見ることができない、ダークマターとか、ダークエネルギーというものがあるに違いない」と考えました。
そこで質問です。
「みんなの毎日の中には、思った通りのことが起こらないことってどんなことがあるかな?」
すると
・勉強したけれど、テストの点があまりよくなかった
・飛べるとおもってなわとびを飛んでみたけど、うまくいかずにひっかかってしまった
とか、またまた多くの意見がでてきました。
その時に
・もしかしたら、こうかもしれない
・こうしたらうまくいくかもしれない
・ここを変えてみたら、飛べるかもしれない
こうやって考えることができれば、明日、学校でなわとびをやるのが待ち遠しくなるかもしれません。
・宇宙の知識を学んで、楽しい
・思ったようにいかないときの考え方を知れて、嬉しい
・それを日常の生活に活かして、役立つ
こんな教育をしていくことで、子どもの未来に必要な力を育んでいきます。
子どもイノベーター塾の活動に、今後ともご注目ください。
無料体験ミッションにも参加できます。
https://www.kodomo-innovator.com/