見出し画像

流し読みを思い出せ - 『インバスケット読書術』

以前、「趣味のインプットを増やしたい」という話をした。

その一端として本を読むべく、数年ぶりに図書館に行ってきた。そこの新刊コーナーで、読書術に関する本が表紙が見えるように並べられていたので「これから本読むんだし、本の読み方の本も読むか」と思い、手に取った。

本の読み方、特にビジネス本・ハウツー本の読み方についての本だったが、普遍的に通ずる内容も多かったように思う。単なる読み方だけでなく、本の選び方とか付き合い方についても触れられている。

この手の「Amazon Kindle Unlimitedで大衆が無料で読んでそうな自己啓発っぽい本」はなんとなく敬遠していたのだが、読んでみると割と得るものは多かった。

例えば、この本の第5章ではアウトプットの重要性について書かれており、「本を読んで得た知見はこまめにアウトプットしろ」というような話があった。読んでから1ヶ月経ってしまった。既に実践できていない。

でもまぁ遅れても書かないよりは書いた方が良いだろうから書いておく。

画像2

この本の第2章では「読まない読み方」について書かれている。書いてある情報を一言一句全て拾わない。要旨を理解することが重要であり、全ての文、全ての単語、全ての表現を理解する必要はない。いわゆる「流し読み」だ。

「『流し読み』じゃなくて『速読』では?」という声もありそうだが、ここでいう「読まない読み方」は、短時間で読み切ることではなく、理解できない話(=自分にとって重要でない情報)を飛ばして、理解できる話(=自分に有益な情報)を読むことに重点をおいたものである。速読は量的に有益、流し読みは質的に有益、と言い換えてもいいかもしれない。

振り返れば、最近流し読みをあまりしていなかった気がする。目にする活字は大学の試験範囲のレジュメであることが多かったからだろう。チラッと書いてあることも出題されるため、一言一句残さず拾っていく必要がある。その癖で文章を無意識に精読しがちだった。

もともと流し読みで要旨を捉えるのは得意だったと思う。中学受験から大学受験まで、現代文の試験は得点源だった。今思えば、あれは「限られた時間の中でどれだけ適切に要旨を拾えるか」すなわち「どれだけ『流し読み』がうまいか」が問われており、それが「読解力」と呼ばれているのだろう。

しかし、大学に入り、家庭教師とかも特にしなかったので、現代文という科目から離れ、それとともに流し読みの癖も失ってしまっていた。

無題

今回、流し読みという選択肢があることを認識できたのは結構な進歩だと思う。ここ数年は他の読み方が頭になかったので、とりあえず精読していた。ブログだったりマンガだったりは無意識に流し読みできていただろうが、流し読みしようとしてしていた訳ではないので「今、流し読みしてるなー」と思うこともあまりなかった。

無意識にやっていた「流し読み」を思い出したことで、これからは本や文章を読むときに「これは精読しよう」「これは流し読みしよう」という選択をすることができる。読み方を意識することは、時間対効率的にもお得だし、その知識の吸収にも影響しそうだ。

関連記事


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?