昔の音楽やドラマ、映画が心地よい
最近、ふとした瞬間に90年代のバンドやドラマ、2000年代初頭のK-1や格闘技の映像を見返すことが増えた。
それらが持つ独特の雰囲気、あの時代ならではの熱気や情熱、そしてなんとも言えない懐かしさが、今の時代にはなかなか見当たらない。
その理由を考えてみると、「懐古主義だ」とか「オヤジ臭い」と言われそうだけれど、仕方がない。自分にとってはやっぱり、昔のものが心地よいのだ。
特に、ブルーハーツ、JUN SKY WALKERS、BOØWY、ブランキー・ジェット・シティ、ミッシェル・ガン・エレファント、Dragon Ash、hide、そしてZIGGYといったバンドの音楽。
彼らの曲を聴いていると、あの頃の熱気や情熱が再び蘇り、心の奥で響くものがある。
当時のK-1や格闘技の試合映像を見ながらお酒を飲むと、なんとも言えないテンションの高まりを感じる。
80年代・90年代の音楽の魅力
80年代から90年代にかけて、日本の音楽シーンは熱気に溢れていた。特にBOØWYは、時代を象徴するロックバンドとして大きな影響を与えた。
彼らの曲には時代を超えたエネルギーがあり、キャッチーなメロディーと強烈なメッセージが心に残る。
さらに、90年代に入ると、ブルーハーツの直球な歌詞がリスナーの心を打ち、JUN SKY WALKER(S)やZIGGYがキャッチーで耳に残るサウンドを提供してくれた。
そして、少し時代が進むと、ブランキー・ジェット・シティやミッシェル・ガン・エレファントといったバンドが、荒々しくも魂を揺さぶる音を響かせるようになった。
彼らの音楽は単なるエンターテインメントを超え、何かを訴えかける力がある。YouTubeで彼らの映像を見ていると、青春時代の情熱が再び蘇り、まるでその時代にタイムスリップしたかのような気持ちになる。
何故、昔聞いていた音楽が心地よいのか?
実は、脳科学的に言えば、人の音楽の嗜好はおおよそ14歳頃までに形成されると言われている。思春期に聴いた音楽がその人の音楽的な基盤となり、人生を通して影響を及ぼすのだ。
この時期に聴いた音楽は、感情や思い出と深く結びつくため、後年になっても「心地よい」と感じやすい。
こう考えると、当時のバンドを聴いているときに感じる懐かしさや安らぎは、脳に深く刻み込まれた青春の記憶なのかもしれない。
しかし、今振り返ると、とんでもない伝説になるほどのバンドを当たり前のようにリアルタイムで聴いていたものだ。
BOØWY(リアルタイムでは無かったが)やブルーハーツ、ミッシェル・ガン・エレファント、ブランキージェットシティ、ドラゴンアッシュ、ハイスタンダードのようなバンドは、シーンをひっくり返すほどの影響力を持ち、それぞれが確固たる個性と音楽性でリスナーを魅了していた。
今もなお活躍しているアーティストもいるし、若い世代に再発見されて聴かれている曲も少なくない。だが、今、これだけ個性がありシーンを激しく揺るがすようなバンドが、どれほど存在しているのだろうか?
若い世代の音楽はもうついていけないせいもあり、正直、最近のシーンを細かくチェックしているわけではない。
けれど、興味のない「おっさん」にも届くくらいのすごいバンドは、あまり見かけないように思う。
あの頃のバンドたちは、ただ流行りに乗っているだけではなく、それぞれが一つのカルチャーを築き上げていた。あの熱狂的な時代を経験してしまったせいか、それは良くも悪くも、今の音楽シーンをどうしても比べてしまう。
そういう時、ふと「もしかして自分が時代遅れなだけなのか?」と感じることもあるが、それでもあの時代の音楽や熱気を知っていることが、自分にとっての誇りであり、宝物でもあるのだ。
当時の音楽や格闘技に触れると、その時代特有の熱気と共に、自分の中の熱い想いが再び蘇る。
時代は変わり続けているが、あの時代が持っていた強烈なエネルギーや感情は、これからもずっと心の中に生き続けるだろう。
そして、そんな過去の記憶に浸りながら、時には新しいものに目を向けつつ、自分の「心地よいもの」を大切にしていきたいと思う。
2000年代初頭のK-1と格闘技の熱狂
音楽だけでなく、格闘技の世界にもあの時代ならではのエネルギーがあった。
K-1やPRIDEなど、ゴールデンタイムに放送されることが多かった格闘技イベントには、魔裟斗や山本“KID”徳郁、須藤元気といった個性豊かなファイターたちが参戦し、視聴者を釘付けにしていた。
さらには、ボブ・サップや曙、武田幸三、小比類巻、ブアカーオ、アルバート・クラウスなど、国籍や格闘スタイルが異なる選手たちがぶつかり合い、壮絶なバトルが繰り広げられた。
当時のパンチやキックの攻防、勝利に向かって突き進む姿勢を見ていると、自分もその場にいるかのような臨場感に包まれる。お酒の力も相まって、気分がどんどん高まり、思わず声を出して応援してしまう。
懐かしさの中に心地よさを見つける
こうした80年代・90年代の音楽や格闘技への情熱を持つと、「懐古主義」だとか「オヤジくさい」と言われるかもしれない。
でも、それで構わない。過去の音楽や映像がもたらしてくれる心地よさは、今の時代にはなかなか見つけられない特別なものだからだ。
自分にとっての「心地よいもの」を大切にし、その時代の情熱やエネルギーを今でも感じ続けることは、人生において大きな喜びとなる。
時代が変わり、価値観が移り変わる中で、自分の心が響くものを見つめ続けることの素晴らしさを、これからも楽しんでいきたい。