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かわいい父と激しい母と私の介護日記(6)

搬送先が見つからない

救急隊員はすぐに来てくれて、震えてる父のバイタルを計る。全て異常なし。
「どこかツラいところありますか?」と聞かれ「肩が痛いです。」と父。
「いつもの肩こりです。」と母。
こんな時に漫才みたいだ。
原因がわからないなぁと救急隊が悩んでいる。すると、父の震えがピタリと止まった。
再度熱を計る隊員。38.8℃!
「尿路感染か。」と隊員。そうだった。
老人ホームでも何度かあったのに、なんで思いつかなかったんだ。震えが止まった父は、
「もう大丈夫。ご苦労さま。」と隊員の皆さんに挨拶しているが、もちろん高熱なので搬送することになった。

けれど、今日は日曜日の深夜。しかもコロナ渦で発熱があるため、受け入れ先が決まらない。ニュースで見ていた光景が目の前で、始まった。当直医が整形だから、受けられない。発熱は受けられない等、4件断られる。
30分くらいたって、やっと市立の病院が受けてくれた。
「コロナの可能性もあるので、ご家族は救急車には乗れません。別の車で病院に来て下さい。」
私の車で病院に向かう。おそらく尿路感染とわかって、私は少し安心した。

病院について、父はすぐにPCR検査をして、陰性だったそうだが、念のため肺のレントゲンもとってコロナの可能性をつぶす。心電図や血液検査などの検査をして、結果はやはり尿路感染。抗生物質を投与する治療で、2週間程度の入院となった。
この後、深夜の入院の手続きが衝撃的でつらかった。

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