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スペインでの最高でちょっと甘酸っぱいバル体験
わずか5、6坪の狭い空間に、老若男女がひしめきあって、歓喜している。10数年前にイギリスに住んでいた時に訪れたマドリード。スペインのサッカーリーグ、リーガエスパニョーラの試合。アトレチコマドリードのファンが集まる、ローカルなお店。
応援に集まったスペイン人たちにたった一人の日本人。もの珍しいのだろう、隣の若い女子二人がいろいろと話かけてくれる。どこから来たのか?何をしに来たのか?好きな選手はだれか?ワインもすすみ、またアトレチコがいい試合をしていることもあって、話は弾んでいく、、、
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海外にプライベートで旅行するのであれば、間違いなくスペインが最初の候補です。魅せられてこれまで何度か訪れたスペイン。いつも歓喜と興奮と優しさ驚きにあふれている体験をさせてもらってきました。その中でも今回はワインバー開店にも非常に影響を受けた、バルについて書いていきます。
最初の衝撃はワインを頼む度に、違うおつまみが無料で出てきたマドリードのバル。ハムやチーズ、オリーブなども売っているお店で、上から多くの骨付き生ハムがつるされている狭いカウンター席での立ち飲みするバルです。
10数年前ですが、ワインは一杯、2~4ユーロくらい。スペインは物価がヨーロッパの中では比較的安く、ワインの値段も安いのですが、そこに無料でハムやオリーブ、ちょっとしたおつまみ(タパス)が出てきます。
ワインが好きな自分にとっては、すごくコスパがいい。ワインを飲むペースを考えずに飲んでいたら、小さなお皿のおつまみがカウンターを埋め尽くしていきました。
無料のタパス(小皿料理)というとグラナダが有名です。スペインを訪れたときには(スペインだけではないかな^^;)、バルを数件はしごしますが、グラナダではバルを回って、料理を頼まずに夜ご飯を済ませたこともありました。
タパスの中にはピンチョスという串に刺さったり、パンに乗せられた小さな料理があります。お店ごとに自慢のピンチョスや、個性があったりするのですが、カウンターに色とりどりのピンチョスをずらっと並べられていたりするバルもあります。
また、店先でバルの名物となるピンチョスを調理しているところもあったりして、それを見ながら飲んでいるだけで楽しくなってきます。ビルバオの店先で焼くラム肉の串焼き、ログローニョのビッグマッシュルームなどは特に印象に残っています。
ワイン好き、お酒を飲むときにはあまり多くは食べない、でもいろいろな料理を試してみたい傾向にある自分にとっては、少ない量で多様なタパス、ピンチョスを出すバルという形態はどんぴしゃり。日本料理は他の国の料理と比べて、少ない量の料理を多く出す料理なので、お酒好きではなくても、日本人なら好きな方は多いかもしれません。
少し変わった形態のバル、というかすでにレストランですが、そういうお店が多い街もあります。サンセバスチャンというところですが、美食の街として知られています。すでに閉店していますが、エルブジというfフェラン・アドリアというシェフが開いた、1年の半分をプランや準備、後の半分が営業という非常に先進的な料理を出し、予約がほとんどとれないレストランで非常に有名です。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68391254/picture_pc_421f31dd7ebe2eb0b6f302b325d1f6f3.jpg?width=1200)
エルブジには残念ながらいけませんでしたが、以前、ArzakというレストランやA fuego Negroというバルなど印象的なところに行くことができました。いずれも料理が非常に独創的で、タパスのように小量、皿数が非常に多いワクワクするような体験でした。
Arzakでは、最初の料理をキッチンに招かれてマカロンを、それから石にしか見えない料理をおっかなびっくりしながら食べ、A fego Negroではポテトを薄く伸ばしたキャンバスにいろいろな色の食べられる絵具でペイントして食べるといった具合です。Arzakのコースの品数はなんと30皿!!!にもなります。一人で気軽にというわけにはいきませんが、とにかく驚きの体験をしたい方にはお勧めです。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68391446/picture_pc_3e0c41bec47b5cf7a3c3d055561f52ae.jpg?width=1200)
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さて、、、マドリードの狭いバルで隣になった若い女子二人。一人はお客の中で英語を話せた唯一の人で、もう一人の女子や他のお客の通訳をしてくれていました。アトレチコマドリードが勝利をおさめ、みんなでそれを祝いながら、もう一人の女子が翌日にマドリードを案内してあげるよ!と。そして、その女子と携帯電話の番号の交換をし、そのバルを出てシェリー専門のバルではしご酒をし、気持ちよくホテルで眠りについた。
翌朝目覚めて、マドリードを案内してくれるという女子に電話をしようと携帯をとって、はたと気が付いた。その子はスペイン語しか話せない、、、スマートフォンもない時代。どうしようか散々迷った挙句、待ち合わせもままならないだろうなと思い、電話をするのはあきらめました。電話がなかったことを考えると、あちらも同じような思いだったのかもしれない。
翌日のマドリード観光は当初の予定通り一人となったが、また、新しいバルを見つけながらワインとタパスを楽しみました。
読んでいただきありがとうございました!