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#8 ドイツ旅回想 ライプツィヒ編

去年の夏7-8月にかけて、ドイツ旅をしていました。
それから1年少し経ちましたが、今でも印象に残っていること、考えが変わるきっかけになったことがたくさんあります。
最近の学びも含めて、ドイツ旅回想はじめていきます!

Do you know " Yukio Mishima " ?

ドイツ旅のきっかけは、祖父母と昔から知り合いであるドイツ人とのつながりからです。時々ドイツから日本に遊びに来たり、クリスマスにプレゼントを贈り合ったり、遠く離れてはいたが定期的にコミュニケーションをとっていました。
大学3年生になって、これが海外を自由に旅することができる最後の機会だと思い、両親の同意を得て約1ヶ月近くドイツやその周辺のヨーロッパ諸国に滞在することに決めました。

1週間目、知り合いの親戚がいるライプツィヒへと向かいます。
知り合いの親戚一家は、父親が医者で母親が看護師という医療関係の夫婦でたいそう立派な家に住んでいました。僕も4日間ほど一緒に住ませてもらいました。

とある日、父親と一緒に博物館へドライブすることになりました。
戦争・軍事に関する展示がされている博物館でした。

父親はとにかく博識で、経済・政治・歴史・哲学・文学などありとあらゆる知恵を身につけていました。各展示物についてそれぞれ時代背景と合わせて力説してくれました。英語でのやりとりで脳みそフル回転でしたので、もう覚えていません…

帰りの車内で、日本の話になりました。
北朝鮮のミサイル問題、最近ほっとな話題(当時は旧統一教会)、戦後の天皇象徴制、LGBTQなど、多岐なテーマを語っていたと思います。

ただ1つ、いまでも忘れられない質問がありました。

Do you know " Yukio Mishima " ?

答えはYesだ。
彼の名前は知っている。

あ、でも、何した人だっけ?
有名な作品は?
書籍やドキュメンタリーで取り上げられていたが、なぜあれほど有名で賛否両論なのだろう?

結局、三島由紀夫については父親から軽く説明を受けました。
「彼はとてもスマートな人物の1人だ。彼は日本の精神文化を大切にしながら、あの時代に抵抗する先進的な考えをもっていた。彼こそ "武士" みたいな人間だ。」と。

一言で、恥ずかしかった。日本のこと、日本が世界に誇るべき人物を知らず、議論できないことに後悔した。もっと勉強するんだった。日本について知っておくべきだった。

海外へ行くとどうしても、「英語を話さなければ!」「海外の文化を覚えなきゃ」とその場の土俵で慌てふためいてしまう。
慌ててもしょうがない。自分の生まれ育った場所ではないのだから。
英語を話せても、海外の文化を知っていても、自国である日本を誇り語れなければ、黄身のない卵のように中身がないのに等しい。

大切なのは、日本を知り、素晴らしい部分・問題がある部分を把握して自分の意見を持っておくことだ。
異国の地でも、堂々と日本を誇る。そして、改善すべき点は自分たちで変えていく。
これくらいの気概があって良いのだ。いやむしろ、持つべきなのだ。

>>>次回へ続く


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