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「かわいい」は 「cute」じゃなくて 「I love you」

「かわいい」と言われたとき、どんなことを思いますか。

気恥ずかしいような、くすぐったいような気持ちになる方。

「女々しい」と言われたようで、嫌な気持ちになる方。

いろんな受け取り方をする方が、いらっしゃることと思います。

ちなみに私は、以前まで複雑な気持ちになってしまっていました。

あまりに、色々な意味合いに取れてしまう言葉だからです。


今回は、そんな「かわいい」について、考えてみたいと思います。

お時間ありましたら、お付き合いよろしくお願いします。



「かわいい」="cute", "pritty"?

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「かわいい」を英語に訳すとしたら、キュート(cute)、プリティー(pritty)、などの英単語が思い浮かぶ方もいらっしゃると思います。

cuteといえば、小さな子犬、子猫なんかが想像されます。

思わず、もみくちゃにほっぺを撫でたくなる、愛らしさです。

子供に対しても使いそうです。


プリティーは、もっと甘ったるい感じがしませんか。

日曜朝8時の美少女戦士アニメ、「プリキュア」の「プリ」は「プリティー」の「プリ」です。

フリルがたくさんついた、桃色の服装なんかは、まさに「プリティー」でしょう。


どちらも、小さな子供や、着飾った女性を指し示す言葉に聞こえてきます。

日本語の「かわいい」も同じ意味なんでしょうか。

単純に考えればその通りです。

だけど、よく考えてみてください。

日本語の「かわいい」は、海外でも「KAWAII」と訳されるんです。


「KAWAII」=かわいい=可愛い=愛らしい、愛しい

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以前、イラストコミュニケーションサイト「pixiv」を眺めていたとき、漫画の中でこんなシーンを見かけました。

「かわいい」といわれた主人公の恋人が、「男にそんなこと言うな、嬉しくない」と眉をひそめるシーンです。

ここで主人公が発した言葉がこれです。

「可愛いは、愛しい、だろう?」

漫画自体は、ログ(過去のらくがき・漫画・イラストのまとめ)に納められているような小さなものでしたが、とても的を射ていると感じました。


実際、日本では「ぶさかわ」「きもかわ」なんて言葉がある通り、「かわいい」は見た目の子供っぽさや女性らしさに縛られません。

でっぷりお腹の出た中年の男性も、「かわいい」。
ベリーショートで筋肉ムキムキの女性も「かわいい」。

「かわいい」に共通するのは、一種の「愛しさ」です。


まとめ:
「かわいい」と言われたら、「愛しい」という親愛表現(かも)

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男なのに、かわいいなんて言われたくない。
「かわいい」、より「美人」って言われたい。
見た目のことばかり言わないでほしい。

字面だけを捉えるなら、確かにその通りかもしれません。

だけど、言葉は時代とともに、さまざまに意味合いを変化させます。

少なくとも、現代で使われている「かわいい」は、「プリティー」や「キュート」の意味にとどまりません。

文字通り受け取ってしまうのは、もったいないかもしれません。

素直に「I love you」と言えない日本人は、実は「かわいい」という言葉を通して、相手に愛情を示しているかもしれないからです。

もし「かわいい」と言われたとき、自分が相手を愛しい存在(友人、恋人、家族として)であると感じるのなら、「あなたもね」と返してみるのも、素敵です。

相手が素直に照れたなら、その「かわいい」は、間違いなく愛の言葉として相手に届いているでしょう。


みなさんは、「愛してる」を伝えるとき、どんな言葉を使いますか?

エイでした。


画像:
Terri CnuddeによるPixabayからの画像
Karolina GrabowskaによるPixabayからの画像
Free-PhotosによるPixabayからの画像

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