見出し画像

インドに着任したらどうするか 『着任の手引き(仕事編-1/3)』

インドに着任して何から手を付けて行こうか。
着任前はこのように考えるかもしれない。しかし、インド駐在においてそのような悩みは一旦忘れていい。ほとんどの新着任者にとって、まず初めにやらなければならないことは事業の「止血」である。我々日本人の目線から見て、美しくオペレーションが回っている会社や様々な計画が予定通りに進んでいる事業などは、まずありえないと思っておいたほうがよい。これまでのインド駐在経験の中で数えきれないほどの日本企業の駐在員と交流しているが、エクセレントカンパニーと誇れるような事業運営ができている会社は本当に一社もなく、駐在員は日々インドに頭を悩まし、驚きとフラストレーションを感じながら事業を行っている。そればかりか、インド事業では、日本人の目線では想像できないような致命的な問題が発生している場合も多く散見される。着任後まずは何よりも先に、その「止血」から入らねばならない。
 
今回は、特に部下や組織を持つ管理職の立場でインドに着任する場合を念頭において、「止血」をはじめとした、インド着任後、一、二か月で着任者が行うべき項目をまとめた。

ここから先は

4,240字
この記事のみ ¥ 300

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?