性暴力加害者・被害者ケアの必要性vol.2
性暴力について語るとき、多くの人が「被害者にならないために」どうするかということを考えます。
交通事故だったら、自分が加害者にならない方法を考えると思います。
だれもがいつ加害者になるか分からない車の運転と同じで、
性暴力もだれがいつ加害者になるか分かりません。
予防法は車の運転と同じ。
何が加害になるのかを知っておくこと。
性暴力被害者へのケアの必要性
さて、今回は性暴力被害者へのケアの必要性について考えていきましょう。
まず、性暴力の怖いところは、外からはその被害がほとんど見えないこと。
心の殺人と言われるくらい、その人の心を深く傷つけます。
ところが、加害者は前回も書きましたが(減るものじゃない)くらいにしか考えてなかったりするんですね。
被害にあってしまったら、できるだけトラウマにならないようにケアをすることがその後の生きやすさに関わってきます。重要なのはスピードです。被害にあってからどれだけ早くケアに繋がれるか。それでトラウマ化を最小限に抑えることが出来ると言われています。
そもそもどうしてトラウマになるのでしょうか。
だれもが被害後トラウマになるわけではありません。
被害後に周りに何を言われかた
被害後にそれをどう捉えたか
それによってトラウマ化するかどうかが決まります。
被害後に十分なケアが受けられなかったら、心の中で何度も当時の記憶がよみがえります。そうすると被害の追経験をしてしまい、ますます心が傷ついていきます。それを繰り返すことでトラウマとなるのです。
被害後に
「なんでそんなところに行ったの?」
「そんな服を着ていたから・・・」
「あんなに寄り道せずに帰りなさいって言ったのに・・・」
こんなこと言われたら、
あなたが悪いと言われているのと同じなので、自分のせいで被害にあったと思います。すると自分を責めてしまいます。また、助けてほしくて信頼して相談したのに責めを受けるわけですからさらに傷つきます。
自分を責める力って、他人に責められる以上のパワーを持って心を傷つけます。他人と違って自分とは一瞬たりとも離れることはできないですからね。
なので一番大切なのは、相談された人が
「あなたは悪くない」と伝えることです。
だって、そうでしょう。
加害者が100%悪い!
加害者がいなければ被害者はいない!
そして、いつでも味方であること。全力で助けたいことを伝えてあげてください。
ところが、最初から自分が悪いと思っている被害者も少なくありません。
前回も書きましたが社会がそういった風潮にあるのですから仕方がありません。
その気持ちも受け止めてあげてほしいです。
「自分が悪いって思ってるんだね。そっか。それほど辛い経験をしたんだね。私は加害者が一番悪いって思っているよ。」
そうしてどんな時も味方であることを感じ取ってもらうことです。
それから、専門の人に相談してください。
性暴力被害者の回復プログラムがありますのでそのプロトコルに沿って丁寧にケアをします。
選択肢は臨床心理士や公認心理士、民間で資格を取ったカウンセラーがいますが、それぞれに専門としているセラピーの種類がありますので、必ず確認を取ってから予約をしましょう。
対大人のセラピーが得意なカウンセラー
対子どものセラピーが得意なカウンセラー
親子関係のセラピーが得意なカウンセラー
夫婦関係のセラピーが得意なカウンセラー
虐待関係のセラピーが得意なカウンセラー
など様々です。
セラピストの中には専門外であるがために十分なケアができない場合もあります。人間同士ですので合う合わないも必ずあります。周りがどんない”良い”と評価をしていても、自分と合わなければ意味がありません。
信頼できるセラピストを見つけてほしいです。
私は性虐待加害・被害児童生徒の回復ケアを専門に学んだセラピストです。
できるだけ早くケアをすることでトラウマ化を防ぎ、その後の人生をしっかりと歩む手助けがしたいと思って取り組んでいます。
ご予約はココからでもできますし、HPをご覧になってからご予約いただくこともできます。
もう一度書きますが、ポイントはスピードと信頼できるセラピストとの出会いです。多くの被害者が救われますように。