【詩】MESSAGE
3
888
111
5
9
君へと打った
文字列は
電子の中で
泳いでいる
別れを告げるのに
数秒もかからなかった
現代人類の
タップの速さ
風さえも消えて
虚空に飛んだ
指先に
愛を込めて
涙を抑えて
打ったけど
やっぱり
代償が大きいな
既読なんてどうでもよかった
気にしてくれるかどうでもよかった
ただ
指紋が消えるかの様に
私は独り
文字を打った
独りぼっち
これが私の選択
さ
よ
う
な
ら
……ごめんなさい。
届かない声を
空に送信した