スポーツで成績アップ!?コオーディネーション能力と認知力の意外な関係
「スポーツで成績が上がるの?」
そんな風に思った人もいるかもしれません。
でも、実はスポーツをすることは、成績向上に繋がる可能性を秘めているんです。
今回は、その秘密を紐解く鍵となる「コオーディネーション能力」と「認知力」の関係について深掘りしていきます。
コオーディネーション能力って何?
コオーディネーション能力とは、簡単に言うと
「身体の様々な部位を連携させて、スムーズな動きを作り出す能力」のことです。
例えば、サッカーでボールをコントロールしながら相手をかわす、バスケットボールでドリブルしながらシュートを打つ、といった動作は、高いコオーディネーション能力が求められます。
認知力との意外な関係性
実は、このコオーディネーション能力は、私たちの脳の働きとも深く関わっているんです。
神経回路の形成: コオーディネーション能力を鍛えるトレーニングは、脳内の神経細胞間の繋がりを強化し、新しい神経回路を形成するのに役立ちます。
情報処理能力の向上: 複雑な動きをこなすためには、様々な情報を素早く処理する必要があります。コオーディネーション能力を高めることで、この情報処理能力も向上します。
集中力の向上: コオーディネーション能力の高い人は、目標に向かって集中し、最後までやり遂げる力が強い傾向があります。
一方、認知能力は、物事を考えたり、理解したり、計画を立てたりする力を意味します。
実は、コオーディネーション能力と認知能力は密接な関係があり、コオーディネーション能力を鍛えることでこの認知能力も高まることが研究で示されています。
なぜなら、コオーディネーショントレーニングは脳全体を活性化させ、判断力や集中力を向上させるからです。
これらのことから、コオーディネーション能力を高めることは、脳の機能を活性化させ、学習能力や記憶力の向上にも繋がる可能性があると考えられています。
スポーツが成績を上げる理由
では、なぜスポーツをすることで成績が上がるのでしょうか?
それは、スポーツを通じて自然とコオーディネーション能力が鍛えられるからです。
多様な運動: スポーツでは、走る、跳ぶ、投げるなど、様々な運動を行います。これらを通して、身体全体の協調性が高まります。
状況への対応力: ゲームの中で、常に変化する状況に対応する必要があります。この経験は、問題解決能力や応用力、そして判断力を養うことに繋がります。
集中力と忍耐力: 目標に向かって努力し続けることは、学習においても大切な能力です。スポーツを通じて、この能力を養うことができます。
実際にあった嬉しいエピソード
私がサッカーのパーソナルトレーニングを担当していた小学生の女の子の話です。
トレーニングを開始して数か月後、お母さんから「通信簿の成績が上がりました!」という嬉しい報告をいただきました!
運動は少し苦手な女の子でしたが、いつも一生懸命取り組んでしました。
単調で退屈な練習ではなく、脳と体を同時に使うようなコオーディネーションを意識したメニューを取り入れていました。
たとえば、タブレット(数字が変わりそれ合わせた動作をする)を使ったパストレーニングや、ボールを複数使うドリブル練習などです。
サッカーのパフォーマンスを上げることを目的としてやっていましたが、通信簿の成績が上がったことに、私自身、とても驚くと同時に、「スポーツの力ってすごい!」と改めて感じ、心から嬉しく思いました。
まとめ
スポーツをすることは、単に体を動かすだけでなく、脳の働きを活性化させ、学習能力の向上にも繋がる可能性があることがわかりました。
もちろん、スポーツをするだけで必ず成績が上がるわけではありません。
しかし、コオーディネーション能力と認知力の深い関係性を知ることで、学習とスポーツを両立させることの大切さが理解できるはずです。
子供の頃からスポーツを!
子供の頃から様々なスポーツに触れる機会を与えることは、脳の発達を促し、将来の成長にも良い影響を与える可能性があります。
もし、お子さんがスポーツに興味を示したら、ぜひ積極的に応援してあげてください。
【ポイント】
スポーツは、単なる遊びではありません。脳を鍛えるための素晴らしいツールです。
コオーディネーション能力を高めることは、学習能力の向上にも繋がります。
子供の頃から様々なスポーツに触れる機会を与えることが大切です。
参考文献
Roth, K. (1998). Wie verbessert man koordinative Fähigkeiten. Bielefelder Sport, Methoden im Sport.